神奈川県社協について

事業報告・決算、社会福祉法人現況報告書

更新日:平成298月9日

平成28年度 神奈川県社会福祉協議会事業報告・決算

  平成28年度は、「神奈川県社会福祉協議会活動推進計画(平成28年度から平成31年度)」の初年度として計画目標の達成に留意しつつ、障害者差別解消法の施行や社会福祉法改正といった社会福祉制度の動向、政策提言活動等から見えてきた、福祉サービスの質の向上や福祉・介護・保育人材の確保・育成の促進等の福祉課題に取り組むとともに、本会の組織運営における事業運営の透明性の向上等、社会福祉法人制度改革への対応にも取り組みました。また、児童福祉施設退所者への自立支援やひとり親家庭の高等職業訓練支援、保育士や介護福祉士等への資格取得支援等を目的とした貸付制度等、新たな事業にも取り組みました。
  以下、主要事業を中心に、平成28年度の取り組みの概要を報告いたします。

基本目標T 多様な主体の参加による支え合いの地域づくりの推進
  精神保健ボランティアやセルフヘルプ・グループに関する現状や課題について、当事者、支援者、市町村社協等と会議やセミナーの開催等をとおして共有化に取り組み、多様な主体の参加と協働の促進を図りました。また、平成29年度に迎える民生委員制度100周年への周知等をとおして、民生委員児童委員活動を広く社会にアピールするとともに、一斉改選もあり、新任委員に向けた研修について受講しやすくなるよう、工夫して取り組みました。
 自立した生活を地域で支える取り組みとしては、「身元保証」や「死後事務」など、制度やサービスの狭間にある課題解決に向けて「保証機能」の構築について検討を行いました。また、日常生活自立支援事業を市町村社協への一部委託により実施した他、講演会の実施等により成年後見制度の普及啓発に取り組みました。生活困窮者に向けては、生活困窮者自立支援事業(町村部)、かながわライフサポート事業に取り組みました。さらに、子ども・若者居場所づくりに向けては、関係機関との協働及び県からの委託にて、フォーラムの開催やガイドブックを作成・配布しました。
 生活福祉資金貸付事業を通じた自立生活の支援としては、教育支援資金を中心に他制度との関連で一部運用の見直しが行われたため、市区町村社協の協力を得て周知を図りました。

推進項目T−1 多様な主体による地域福祉活動の推進
〇 市町村社協ボランティアセンター担当者等会議においては、セルフヘルプ・グループや小学校教員・スクールソーシャルワーカーによる福祉教育の実践を共有し、各団体への理解を深めるとともに、福祉教育の広がりを図る契機とすることができました。
○ セルフヘルプ・グループ支援を通年行う中で、支援者会議や交流会を実施し、検討内容をセルフヘルプ実践セミナーとして開催し、市町村社協や関係者、学生、県民等の理解促進を図りました。セミナー参加者は年々増加しており、発信力が強化されています。
○ 本会関係者による民生委員100周年応援バッヂの着用、シンボルマークの利用や本会機関紙への連載、県社会福祉大会等の本会事業におけるポスターの掲出等、平成29年度に迎える民生委員制度100周年への周知をとおして、民生委員児童委員活動を広く社会にアピールしました。
○ 民生委員児童委員研修(県委託)において、民生委員児童委員の一斉改選に対応し、新任民生委員児童委員研修を一日研修から半日研修にしたり、県内の各地域で開催したりすることにより、受講しやすくなるための工夫等を行いました。

推進項目T−2 自立した生活を地域で支える取り組みの支援
○ 権利擁護の体制づくりの推進として、「身元保証」や「死後事務」など、制度やサービスの狭間にある課題解決に向けて「保証機能」の構築について検討を行いました。また、日常生活自立支援事業を市町村社協への一部委託により実施した他、落語を取り入れた講演会の実施やその模様を収録したDVDの配布等により成年後見制度の普及啓発に取り組みました。
○ 生活困窮者自立支援法事業(町村部)においては、地域間の課題共有等を図り、前年度を上回る相談件数に対応しました。事業開始から4年目を迎えた「かながわライフサポート事業」においても、地域連絡会の組織化等、県内の各地域における法人同士の連携を推進することができました。
○ 子ども・若者の居場所づくりに向けて、よこはま地域福祉研究センターと県共同募金会の3者協働及び県からの委託を受けてフォーラムを開催したほか、ガイドブックの作成・配布をとおして、関係者の理解促進等に資することができました。
○ 生活福祉資金貸付事業においては、他制度他機関による貸付実態について情報交換を行う等の連携を図ったほか、市区町村社協に対しては、生活福祉資金対応窓口における相談業務が適切に行われるよう、制度内容に関することを中心に研修を実施しました。

基本目標U 安心して生活できるための福祉サービスの充実
   経営者部会と経営指導事業等との横断的な事業展開により、改正社会福祉法の平成28年度一部施行、平成29年度の全面施行に備えるべくセミナーを実施したほか、その後の個別対応を行いました。福祉サービスの安定的な提供のための基盤づくりの一助として、社会福祉事業振興資金貸付事業、退職手当共済事業や社会福祉施設賠償責任保険事業を実施するとともに、サービスの評価活動として第三者評価事業に、サービスの質の向上に向けて苦情相談への対応等に、それぞれ取り組みました。

推進項目U−1 社会福祉事業の発展に向けた法人・施設の活動の支援
○ 経営者部会において、改正社会福祉法の諸課題に対応していくためのセミナーを実施したほか、公益的な取り組みのひとつの実践例である「かながわライフサポート事業」の推進も部会委員の参画を得ながら取り組みました。
○ 災害、人材確保・定着等、種別を超えて共通する課題をテーマに施設部会全体の研修として実施したほか、民生委員児童委員や市町村社協等との集会を実施し、課題共有を図りました。
○ 全国ナイスハートバザールin神奈川、関東ブロック研究協議会、かながわ高齢者福祉研究大会等の大規模な行事を会員、関係団体等により構成する実行委員会により実施し、広く社会への普及啓発や人材育成等に資することができました。
○ 福祉サービスの評価活動として第三者評価事業に取り組み、28年度は評価機関からの要請を受け、障害者グループホームの第三者評価に対応できる人材の確保・養成を図るために、調査者の養成を3年ぶりに実施し、調査者の増員につなげることができました。

推進項目U−2 権利擁護と生活支援の取り組みの推進
○ 福祉サービス運営適正化委員会では、社会福祉法第83条の規定に基づき、利用者からの苦情相談について、利用者・事業者間の調整を行うとともに、日常生活自立支援事業の適正な運営の確保が図られるよう調査・助言を行いました。また、事業者が利用者の苦情に適切な対応が図られるよう研修会を開催したほか、調査を実施しました。

基本目標V 福祉サービスの質の向上に向けた人材の確保・定着・育成の取り組みの強化
  福祉・介護・保育の人材の確保に向けて、福祉人材センター(保育士・保育所支援センター含む)の窓口での個別相談に対応するとともに、就職相談会や就職ガイダンス等の地域展開を進め、採用件数の増加とマッチング率の向上に努めました。また、資格取得から従事、定着までを対象とした新たな貸付制度7資金を開始しました。
福祉・介護事業従事者等の育成・定着に向けては、福祉研修センターにおいて、「管理者編」を加えた全階層でのキャリアパス対応生涯研修課程を実施するとともに、この研修課程を基幹研修として体系化を図りました。
  介護支援専門員実務研修、同専門・更新研修においては、新カリキュラムの実施に向けて、研修プログラムや運営方法等について検討しました。また、法定研修に参加した受講者の声を受けて、介護支援専門員資質向上研修を自主研修として実施しました。
 なお、資格取得支援として、介護福祉士の資格取得に関して全社協が実施する「介護職員実務者研修(通信課程)」のスクーリング科目を全社協より受託して実施しました。

推進項目V−1 福祉・介護人材の確保に向けた取り組みの強化
○ 福祉人材センターでは、窓口での相談対応のほか、出張相談、ハローワーク等関係機関での相談支援、就職相談会(県域開催・地域開催・地域協働)等の地域展開を進め、採用件数の増加とマッチング率の向上につなげました。また、保育士・保育所支援センターにおいても、窓口相談対応のほか出張相談会などの地域展開を進めました。
○ 就職相談会や仕事を知る体験事業等につなげることも視野に入れ、初心者向けの「ミニセミナー」や「福祉の仕事を知る懇談会」、就職活動についてのガイダンス等を体系的に実施するとともに、福祉・介護の分野に加え、保育士・保育所支援センターとの協働により保育所等の仕事体験も実施しました。
○ 介護福祉士人材バンク事業の開始と介護福祉士等の再就職準備資金貸付事業開始に伴い、介護福祉士以外の就労していない介護人材の登録システムを構築しました。
○ これまでの介護福祉士修学資金に加え、人材確保、資格取得から従事、定着までを対象とした新たな貸付制度7資金を開始し、要綱・要領・各種様式の整備やシステムの導入を行うとともに、案内チラシの作成・配布や本会ホームページ等における周知案内に取り組みました。
○ 福祉・介護の仕事の理解促進に向けては、県内各地でのイベント等への啓発ブースの出展や県立高校での「介護体験事業」、県内全公立中学校1年生に向けた啓発資料の配布など、啓発活動等を行いました。

推進項目V−2 福祉・介護事業従事者等の育成・定着の取り組みの充実
○ 組織性を高めるための研修として、キャリアパス対応生涯研修課程が平成28年度より「管理者編」を加えて全階層での実施となり、キャリアパス対応生涯研修課程を基幹研修とした体系化を図りました。また、階層別課題別研修については、28年度、新たにモチベーションマネジメント研修、アンガーマネジメント研修を加えて取り組みました。
○ 専門性を高めるための研修としては、特に相談援助、介護技術、人事労務、会計簿記分野について、基礎編、応用編などの段階を設け、ステップアップの道筋を提示しました。また、一部新規事業として、職場におけるキャリアパスを導くための手法を学ぶ「職場内研修課題対応研修」を取り組みました。
○ 介護支援専門員実務研修、専門・更新研修においては、法定研修を実施するとともに、新カリキュラムの実施に向け、現場の介護支援専門員と共に、研修プログラムや運営方法等について検討しました。また、法定研修に参加した受講者の声を受けて、介護支援専門員資質向上研修を自主研修として実施しました。
○ 資格取得支援として、介護支援専門員については、試験を実施し合格者に対する研修を実施しました。介護福祉士については、28年度より全社協が実施する「介護職員実務者研修(通信課程)」のスクーリング科目を全社協より受託して実施しました。

基本目標W 県社協組織・活動基盤の整備
   福祉タイムズやホームページを通じて、本会の取り組みや県内の福祉活動、先駆的な実践などについて積極的な情報発信・提供を行いました。政策提言活動においては、分野や種別を越えて福祉課題を共有する過程を重視して取り組み、福祉課題の解決に向けた関係者間の協働の促進につなげました。
   会員加入について、本会既存事業において会員・非会員の区別化を明確にするなど働きかけを強化しました。
   また、現在の県社会福祉会館の使用期限に対応するため、建設委員会を設置し、新たな福祉拠点の整備に向けた具体的な取り組みを進めました。

推進項目W−1 共通課題の解決に向けた情報発信機能の発揮
○ 連絡会、研修会において会員相互の課題共有と問題解決を促進するため、災害対応や障害者の権利、福祉関連の政策動向等、幅広いテーマにより情報共有の場を設けるとともに、各会員の活動成果の普及に向けた助成を行いました。
○ 関係者の課題共有や広く県民等の福祉への関心を高めるため、福祉タイムズにおいて本会の取り組みや県内各地の先駆的な実践、生活に身近な福祉活動等を情報発信・提供したほか、本会ホームページでは情報バリアフリーの一環として音声読み上げサービスを導入し、情報提供の充実を図りました。
○ 分野・種別を共通する課題を抽出・整理して提言集にまとめ、シンポジウムを開催することを通じて、公私の関係者の課題共有と発信を強化すると同時に、少数ケースの課題を取り上げ、種別に依らず横断的な課題の共有につなげることができました。

推進項目W−2 県社協組織・活動基盤の整備
○ 基本財産の有効活用による駐車場賃貸事業、図書等斡旋(手帳、ポスター、全社協図書等斡旋)等の収益事業、39件(6法人、32施設、1団体)の新規入会による会費収入の増収、新たな委託事業の実施などを通して、財源の確保に努めました。
○ 新たな拠点整備に向け、社会福祉推進に向けた新たな拠点の整備のための基本計画の策定を行うとともに、神奈川県社会福祉センター(仮称)建設委員会において新拠点の役割・機能、規模等(資金計画)を検討のうえ、整備事業に関してプロポーザル方式により事業者選定を行ない、優先交渉権第一位及び第二位の事業者を選定しました。

  平成29年度は、策定した活動推進計画の2年次となります。計画事業の実施にあたっては、これまで以上に本会会員各位、関係者の皆様からのご協力・ご参加をいただきながら取り組んでいく所存でございますので、より一層のご指導を賜りますようお願い申し上げます。

   平成29年6月


社会福祉法人現況報告書
 本会では、毎年、社会福祉法第59条及び社会福祉法施行規則第9条の規程に基づき、組織概要、事業概要、財産の所有状況等をまとめた「社会福祉法人現況報告書」を所轄庁に提出しています。
 現状報告書、一般会計計算書類、財産目録は横浜市健康福祉局のホームページからご覧いただけます。
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/kansa/20150205143942.html