神奈川県社協について

事業計画・予算

更新日:平成296月28日

平成29年度神奈川県社会福祉協議会主要事業の概要

 人口・世帯構造の変化や経済的格差の拡大等を背景に、介護や保育ニーズの増大、生活困窮や複合的な課題を抱える世帯の増加、社会的孤立や社会的排除の深刻化などが進む一方、福祉サービスの提供基盤を支える福祉・介護・保育人材の確保は一層厳しい状況にあります。また、県内の福祉施設において重篤な事件が発生し、障害者差別をはじめとするあらゆる差別や偏見の解消に向けて、権利擁護の充実や福祉意識の醸成が大きな課題となっています。
  平成29年度は、改正社会福祉法の施行に伴う社会福祉法人制度改革への対応をはじめ、子育て世代包括支援センターの法定化など子ども・子育て支援の充実、介護保険法の改正、各種の人材確保対策などが進められます。さらには、平成30年の改正障害者総合支援法施行への対応、生活困窮者自立支援制度の見直し検討等、福祉制度改革の動きが加速することも見込まれます。今後の福祉改革の方向性として、国が掲げる「我が事・丸ごとの地域づくり」は本会が取り組んできた地域福祉の推進と深く重なるものであり、これまでの事業成果を継承しつつ、地域を基盤とした包括的・総合的な支援体制づくりをさらに進めることが求められます。
  本会では、こうした社会状勢や制度・施策等の動向と県域・広域の地域福祉推進組織としての役割を踏まえ、平成29年度は活動推進計画の二年次として、社協活動の原則に立ち、住民の福祉ニーズや現場の実態把握を強化し、各地域、各主体の実情やニーズに沿った支援を進めるとともに、専門性向上に向けた研修など人材育成の充実に取り組みます。また、会員をはじめ公私の関係機関・団体等と協議、協働しながら、一人ひとりを尊重し社会全体で支え合うことの価値を発信し、誰もが安心して生活できる地域づくりを進めてまいります。


<重点課題に対応する平成29年度の主な取り組み>
重点課題1 生活困窮や制度の狭間の課題を地域で支え合うための新たな協働の推進

  住民福祉活動と専門職の協働による支え合いの地域づくりに向け、市町村社協との連携・協働を基軸に、多様な機関・団体等が連携した新たな地域包括支援体制づくりを支援します。また、地域で福祉・生活課題を包括的・総合的に受け止める相談・支援の促進に向けた支援に取り組みます。

重点課題2 社会福祉事業等の担い手づくりの推進
 質の高いサービスの実現に向け、社会福祉法人制度改革に基づく経営・運営の強化に向け、個別対応と部会・種別協議会、連絡会活動による相互の情報交換等を連動させた支援を進めます。また、本会の特徴を生かし、関係機関・団体や事業者等との連携のもと、福祉・介護・保育人材の確保・育成・定着に向けた取り組みを一体的に展開します。

重点課題3 社会福祉の推進に向けた拠点(神奈川県社会福祉センター(仮称))の整備
 会員とともに目指す「福祉社会」の実現に向け、分野を横断した多様な主体間の協議や連絡調整、幅広い福祉情報の収集と提供・発信、人材育成・研修の機会等の充実に加え、災害時における福祉的支援の民間拠点としての機能を兼ね備えた、新たな拠点の整備を進めます。


<主要事業の概要>
T 多様な主体の参加による支え合いの地域づくりの推進
  T−1 多様な主体による地域福祉活動の推進

  住民の身近な地域での支え合い活動を起点にしながら、市町村社協をはじめ多様な主体との連携・協働による地域福祉実践を進めるとともに、ボランティア活動やセルフヘルプ活動の支援を通して、ともに生きる福祉社会づくりの推進に向けた、参加、学び、体験、交流の場づくりを推進していきます。また、民生委員制度100周年の節目にあたり、民生委員児童委員活動の理解促進に向けた取り組みを行います。

○ 市町村社協ボランティアセンター等におけるコーディネートスキルの専門性向上を支援するとともに、災害時にも活きる関係機関・団体等との日頃からの連携の強化を図ります。
○ セルフヘルプ活動への支援の輪の拡大とともに、セルフヘルプ・グループ同士の情報交換、学び合いのつながりづくりなど、運営基盤の強化を支援します。
○ 民生委員制度100周年の節目にあたり、活動しやすい環境づくりに向け、民生委員児童委員活動の理解促進に向けた取り組みを展開します。
○ モデル地域における協働事業の成果として、地域アセスメントに関する手法等を全県域に普及し、地域の課題を地域で解決する活動づくりの普及につなげます。また、社協の総合相談機能の発揮に向けた支援に取り組みます。

  T−2 自立した生活を地域で支える取り組みの支援
 判断能力が十分でない高齢者・障害者等や経済的な困窮、社会的な孤立等の複合的な生活問題を抱える人が地域で安心して暮らすことができるよう、新たな貸付事業をはじめ、具体的な支援制度の活用を進めます。また、市町村社協をはじめ様々な関係機関・団体等と連携しながら、それぞれの地域の実情に応じた総合相談・支援の体制づくりを進めます。

○ 日常生活自立支援事業や成年後見制度の推進に向け、市町村社協や関係機関・NPO団体等との連携のもと普及啓発に取り組むとともに、ネットワークによる権利擁護支援の充実に向け、専門性向上に向けた研修等の機会、内容の充実を図ります。
○ 生活困窮者自立支援事業では、かながわライフサポート事業と並行して多職種協働の促進に向けた相談支援スキルの向上のための研修機会の拡充や協力法人・企業等との連携による様々な就労機会の創出に取り組みます。
○ 子どもや若者の現状や生活課題について社会的関心を高めるための情報発信等を行い、地域における居場所づくり活動を様々な機関・団体等と協働しながら支援します。また、児童養護施設退所者等やひとり親家庭に対する貸付事業等の実施を通した生活支援を行います。
○ 市区町村社協、民生委員児童委員、関係機関・団体等との連携・協働により、生活福祉資金貸付事業の効果的な展開を進めます。また、生活困窮者自立相談支援機関をはじめ関係機関・団体との連携強化等に向け、事例検討会等の実施により相談支援の質の向上に取り組みます。
 
U 安心して生活できるための福祉サービスの充実
 U−1 社会福祉事業の発展に向けた法人・施設の活動の支援
  改正社会福祉法に対応すべく、社会福祉事業の安定運営に向け、社会福祉法人の経営強化、専門性を発揮した地域公益活動への取り組みを支援します。また、各分野・種別が直面する課題やサービスの質の向上に向けた自主的活動、分野・種別を横断する共通課題の解決への取り組みを支援するとともに、福祉サービスの自己評価、第三者評価の推進に取り組みます。

○ 社会福祉法改正に伴う社会福祉法人・施設の経営・運営体制の強化に向け、経営相談や社会福祉事業振興資金貸付事業等による個別対応と経営者部会、施設部会・種別協議会による相互の情報交換等を連動させながら、社会福祉事業等の体制整備を支援します。
○ 児童福祉法や介護保険法など各種の法改正が相次ぐ中、各種別協議会の直面する今日的な課題への検討を進めるとともに、施設・事業所の専門機能の発揮やサービスの質の向上に向けた共通課題について協議を進めます。
○ サービスの質の向上に向け、事業者における自己評価や利用者による評価、第三者評価が積極的に活用されるよう、理解を促進します。また、新たに放課後等デイサービス事業者等への調査を実施し、サービスの質の向上への効果的な方策・手法等を検討します。

 U−2 権利擁護と生活支援の取り組みの推進
  福祉サービス利用者の権利擁護の実現と苦情相談の早期解決に向け、福祉サービス運営適正化委員会の着実な運営に取り組みます。また、事業者段階での苦情解決の取り組み強化を目指し、事業者における苦情解決体制整備を支援します。

○ 平成28年度に実施した苦情解決体制整備状況調査の結果を踏まえ、事業者における苦情相談対応の質の向上、苦情解決体制の整備・強化に向け、複数年度にわたる研修計画を作成します。


V 福祉サービスの質の向上に向けた人材の確保・定着・育成の取り組みの強化
 V−1 福祉・介護人材の確保に向けた取り組みの強化
 福祉・介護・保育人材の確保に向け、求人・求職相談支援や就職相談会等の地域展開をさらに進め、マッチングの充実を図ります。また、潜在有資格者の掘り起しや離職者の再就労支援、各種貸付制度などの取り組みを有機的に連携させ、資格取得支援や就労支援を強化するとともに、若い世代から中高年層まで、人材のすそ野を広げる取り組みを進めます。

○ 離職介護人材や潜在有資格者の再就労に向けた支援を強化するとともに、様々な年齢層の人や他業界からの転職者等に向けて、福祉・介護の仕事の魅力ややりがいを知ってもらう機会の充実を図ります。
○ 介護福祉士や保育士などの有資格人材の確保や定着に向け、資格取得支援や福祉職場への就労を支援するための各種修学資金等貸付事業に取り組みます。

  V−2 福祉・介護事業従事者等の育成研修の充実
  社会福祉事業等の従事者として、その専門性を高めるための研修の実施や資格取得に必要な知識・技術の修得支援に取り組みます。また、各法人・施設・事業所における研修ニーズ等の把握に努め、人材育成に関わる関係機関・団体等との連携強化により、質の高い福祉サービスの提供に向け、福祉・介護・保育人材の資質向上や定着を図ります。

○ 全社協が推奨する「福祉職員キャリアパス対応生涯研修課程」を基幹研修と位置づけるとともに、介護支援専門員の資質向上研修やサービス提供責任者研修、サービス管理責任者研修など、福祉現場のニーズに応じた研修を拡充します。
○ 本会の特徴を生かし、関係機関・団体等との連携、情報交換のもと、法人・施設・事業所等における人材育成ニーズ等の把握をさらに強化し、研修企画等への反映を図ります。


W 県社協組織・活動基盤の整備
 W―1 共通課題の解決に向けた情報発信機能の発揮
  県域・広域の地域福祉推進組織としての連絡調整機能を発揮し、分野や種別を横断した多様な関係機関・団体との連携や協働を進めます。また、幅広い団体等が参加する本会の特徴を生かし、福祉現場からの課題提起をもとに課題解決に向けた協議を進め、社会的な提言・提案活動を通して、会員をはじめとする関係機関・団体とともに目指す「福祉社会」の実現に向けて取り組みます。

○ 第2種正会員・第3種正会員連絡会では、会員相互の活動上の課題の共有化を進めるとともに、公開研修会などを通じて多様な機関・団体の参加のもと、共通課題の共有と協働による取り組みを進めます。
○ 福祉への関心を高め、主体的な参加につながる情報の発信・提供を行うとともに、政策提言活動を通して、福祉課題の解決に向けた公私の福祉関係者の協働の促進に取り組みます。

  W−2 県社協組織・活動基盤の整備
  自律的かつ円滑な運営ができるよう、会員制度や事務局体制の見直し・整備、財源確保、人材育成に取り組みます。分野を横断した多様な主体間の協議、連絡調整・情報交換や人材育成・研修の機会等の充実、福祉関係情報の収集や発信・提供の強化を図るべく新たな拠点の整備を進めます。

○ 活動推進計画の着実な実施に向け、入会促進や安定的な組織運営のための財源づくりに取り組むとともに、新たな拠点の整備を進めます。