かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク茅ヶ崎さざん保育園(2回目受審)

対象事業所名 アスク茅ヶ崎さざん保育園(2回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 253 - 0051
茅ヶ崎市若松町2‐20 Weave1階
tel:0467-84-5055 
設立年月日 2014(平成26)年08月01日
公表年月 2017(平成29)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の特色】
・立地および施設の概要
 アスク茅ヶ崎さざん保育園は、平成26年8月1日の開設で、JR東海道線茅ヶ崎駅南口から徒歩13分の商店街に立地しています。マンション併設の鉄骨3階建ての建物の1階部分を使用しています。0歳児〜5歳児まで児童数90名(定員90名)で、産休明け保育、延長保育、障がい児保育を実施しています。園庭遊びのほか、近隣の公園や海にも散歩に出かけています。

 

・園の特徴
 園目標は「挨拶できる子、友だちや人を大切にし思いやりのある子、健康で明るく元気な子」で、保育プログラムに英語・リトミック・体操教室を取り入れ、食育の一環としてサツマイモなどの野菜を栽培し、給食やクッキング保育で活用して、食への興味・関心を育てています。

 

【特に優れていると思われる点】
1.子どもの興味を引き出す保育の工夫
 既成のおもちゃを補うため、各クラスとも手作りのおもちゃを用意し、工夫した保育を実践しています。乳児クラスでは、ペットボトルで作った音の出るおもちゃや水きりネットで作ったスカート、紙で作った帽子などを作り、幼児クラスでは、時計の数字に野菜の絵を貼って時間の目安にし、また、紙の筒に割り箸を貼り編み機を作って編み物の練習をしたり、クリアファイルに子どもたちがマジックで絵を描いてステンドグラスにしています。
 クッキング保育ではテーマを決め、4歳児クラスは「世界を知ろう」、5歳児クラスは「日本の郷土料理」とし、絵本で日本や世界の国について知り、フランスの家庭料理ポトフを作ったり、長野県のきのこの炊き込みご飯を作ったりしています。


2.職員の資質向上への取り組み
 本年度の中期計画に「保育援助者の育成」を揚げ、毎月の職員会議の中で園内研修を実施しています。園内研修計画に沿って、言葉のでる成り立ち、アレルギーチェック、個人情報保護法、配慮を要する子どもについてなどを勉強し、嘔吐処理、エピペン(アレルギーによるショック症状を一時的に緩和する補助治療剤)などの研修には非常勤職員も参加しています。また、茅ヶ崎市主催の障がい児保育や特別支援基礎講座、事故予防などの研修、神奈川県主催の「保護者との関係づくり」の研修に参加しています。研修参加者は研修終了後、研修レポートを提出し、職員会議で報告して職員間で共有しています。

 

3.保護者との情報交換・交流を通した信頼関係の構築
 毎月発行の園だより(クラスだより)では、各クラスの保育内容、活動の様子をわかりやすく伝えています。朝夕の送迎時には常勤職員を必ず配置し、担任伝言表や延長保育日誌を活用して、保護者にその日の子どもの様子を伝えることに努め、園長を始め担任職員以外も積極的に話しかけています。個人面談(年2回)、保育参観(年1回)は2週間の期間をとり保護者の都合の良い日に行い、クラス懇談会(年2回)ではクラスの様子を話し、保護者の要望を聞いています。保育参加は親子クッキングや親子リトミックを兼ねて実施しています。今回の利用者家族アンケートでは、「園と保護者との連携・交流」で7項目平均の肯定的回答(満足、どちらかといえば満足)が92%と、保護者から高い信頼を得ています。

 

【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.子どもの主体性を尊重した保育環境の整備・改善
 職員は手作りのおもちゃを用意し工夫していますが、年齢や発達にあったおもちゃの種類・数量が十分とはいえません。保育室内のコーナー設置や園庭の遊具の増設なども含め、保育環境の整備・改善が期待されます。また、シーズンによっては、行事の練習時間に押され、子どもが十分に遊び込める時間が少なくなっています。限られた保育時間の中で、子どもが自由に遊べる時間を確保し、子どもの主体性を尊重した保育のあり方を検討することが望まれます。

 

2.苦情・要望受付簿の整備
 保護者から連絡ノートや口頭で受けた苦情・要望については、「保護者からの質問」ファイルに記入し、職員に周知し以後の問題解決に役立てることになっていますが、今年度の受付け記録はありません。保護者からの些細な苦情や要望についても記録をとり、データを蓄積・整理して、今後問題が発生した際の解決に活かしていくことが望まれます。

 

3.地域への子育て支援サービスの提供
 開設3年目を迎え、自治会に加入し、散歩や夏祭りで地域住民との交流も始まっています。
今後、地域の未就園児童との交流や園庭開放、育児講座の開催などを通し、保育所としての専門性を活かした子育て支援サービスを提供し、保育所に対する地域住民の理解を深めていく取り組みが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・子どもへの言葉かけについて園内研修を開催し、人格を尊重し威圧的な言葉遣いは行わないことを職員間で確認し、検証しあっています。職員は声の大きさに配慮しながら、子どもに伝わるよう丁寧にゆっくり話すように努めています。

・おもらしをして恥ずかしいときなどは、保育室のパーテーションで区切ったスペースや事務室を、プライバシーを守れる場所として利用しています。

・個人情報の取り扱いや守秘義務について職員は入社時に説明を受け、誓約書を取り交わしています。個人情報の含まれる書類は持ち出しを禁止し、事務室の施錠できるロッカーに保管し、園長が管理しています。

・虐待が明白になった場合や疑わしい場合は、園長は設置法人に連絡するとともに、茅ヶ崎市こども育成相談課や神奈川県中央児童相談所へ通報する体制にあります。家庭支援が必要な保護者や見守りが必要なケースは、職員間で注意して観察して情報を共有し、送迎時に声をかけて相談しやすい雰囲気をつくるよう努めています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保育課程は、子どもの生きる力を育む保育、子どもの生活中心の保育をねらいとし、子どもの最善の利益を第一に作成しています。

・子どもの発達状況に応じて、年間指導計画、月間指導計画、週案、保育日誌を作成しています。0〜2歳児については全員に個別の月間指導計画を作成し、配慮を要する幼児については、設置法人の巡回指導チームの巡回指導を受け、「巡回指導シート」を作成しています。

・散歩の行先や遊びなどの活動において、子どもの意思・意見を取り入れたり、その日の天気や子どもの状況で保育内容を柔軟に変更しています。

・各保育室とも机を置いて食べたり製作をするスペースと、寝たり遊んだりするスペースに分け、静と動の空間を確保しています。

・子どもが自分で選んで取り出したり片付けたりしやすいように、低い棚や低い所におもちゃや絵本などを置き、季節ごとの入れ替えを行っていますが、年齢や発達に合った環境構成や数が不十分です。職員はこれを補うため、手作りのおもちゃを用意し、工夫しています。

・サツマイモなどの野菜を栽培し、収穫後にサツマイモの絵を描き、発達段階に合わせて自由に表現し、給食やクッキング保育で活用しています。

・蚕やカタツムリ、カブトムシなどを飼育したり、公園で落ち葉を拾ったり、海で貝殻を拾って製作に活かすなど自然に触れる機会を設けています。

・その日の体調や食の細い子どもにはあらかじめ量を減らし、完食の喜びを感じられるようにしています。苦手なものは一口だけ食べてみようと職員は声をかけ、食べられた時は褒めています。

・カーテンを閉め電気を消して、職員は静かな音楽を流したり背中をさすったりしながら、安心して眠りにつけるよう配慮しています。0歳児は5分、1、2歳児は10分ごとに呼吸チェックを行い、睡眠記録表に記録しています。

・トイレットトレーニングは家庭と連携を取りながら、一人一人の成長に合わせ個別に対応しています。失敗をしてしまった子どもには、自尊心を傷つけないように配慮しています。

・各クラスごとの担任伝言表と延長保育日誌を利用し、保護者にその日の様子を口頭で伝えています。年2回、個人面談とクラス懇談会を開催し、保護者からの要望を把握しています。

・保護者からの相談は、人目に触れないで相談ができるよう、相談室で応じています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・入園前面接時に子どもができるだけ早く環境に馴染み、ストレスを軽減するためにも、慣らし保育の必要性・重要性を説明しています。慣らし保育の期間は子どもの慣れ具合や保護者の就労状況を考慮して決めています。

・入園後の成長発達記録は児童票に記入し、0、1歳児は毎月、2歳児は2か月ごと、3歳児以上は3か月ごとに睡眠・食事などの生活面や健康・言葉などについて記録しています。

・障がいのある子どもを受け入れ、特に配慮を要する個別のケースについて、職員会議の中で話し合い、職員会議録に記録しています。

・障がいのある子どもの最新の知識・情報は茅ヶ崎市の障がい研修や園内研修で勉強会を行い、日常の保育に活かし、要配慮児・障がい児専用の個別の年間指導計画、月間指導計画、「日々の記録」を作成しています。

・アレルギー疾患のある子どもの保護者と栄養士が話し合い、医師の指示書と「食物アレルギー除去食申請書」を提出してもらい、除去食を提供しています。園長、栄養士で毎日のアレルギー除去食品を確認し、配膳前には調理スタッフと保育スタッフが確認を行い、さらに保育スタッフ同士で確認して誤食防止に努めています。

・苦情対応マニュアルがあり、苦情・要望がある場合に、保護者の要望により第三者委員を交えて対応することができる仕組みになっています。園単独で解決困難なケースは、設置法人の顧問弁護士や茅ヶ崎市こども育成部保育課との連携体制がつくられています。保護者からの意見・要望は「保護者からの質問」のファイルに記入して、解決策について職員会議で周知し、今後の解決に役立てる仕組みになっています。

・保育中に感染症が発症した場合は速やかに保護者に連絡し、感染症発生について直ちに玄関と各保育室に病名、クラス名、人数と症状などを掲示し、保護者に情報提供しています。

・安全管理に関するマニュアルが整備され、保育室内の棚やロッカー、棚の上にはすべり止めや転倒防止策が施されています。各クラスに事故防止チェックリストを置き、職員は毎日安全点検を行っています。毎月、火災や地震を想定して、消防訓練を実施し、年1回心肺蘇生法の研修を行っています。

4 地域との交流・連携

・施設見学者から子育てに関する様々な相談を受け、地域のニーズの把握と地域における保育園の使命や重要性を感じています。茅ヶ崎市こども育成部保育課主催の「待機児童解消対策に関する説明会」に出席し、情報や意見の交換を行っています。

・園のホームページに育児相談や夏祭りなど地域の人が参加できる行事の案内を掲載しています。近隣のスーパーマーケットや個人商店に「夏祭り」のポスターの掲示を依頼し、協力を得ています。

・園の夏祭りや運動会に近隣の方を招待して、参加を得ています。散歩に出かけた際は、職員、子どもたちは散歩で出あった近隣の人や商店の方に積極的に挨拶をしています。

・園見学者には園長が園の基本方針、概要、プログラム、食事、持ち物、行事などパンフレットに基づき、説明しています。利用希望者からの電話での照会・問い合わせに対しては園長が対応し、見学希望者の都合を聞き、園の予定も考慮して、見学の日時を決めています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・第三者評価の職員の自己評価結果については、クラス毎に話し合い、職員会議で報告し、園としての自己評価をまとめ、課題を明らかにして改善できるものから改善に取り組んでいます。

・設置法人の就業規則に服務規律・倫理規程を明記し、保育園業務マニュアルには社会人としての基本や勤務心得などを明文化して、入社時の研修で職員は周知しています。

・職員は入社時研修で理念・基本方針の説明を受けています。理念・園目標を玄関に掲示し、職員更衣室には理念・基本方針を掲示しています。

・園長は職員会議で毎日の保育サービスやプログラムが理念・基本方針に基づいて実施していることを職員に説明し、個人面談の機会に理念・基本方針が理解できているかを話の中で確認しています。

・法律や制度改正、待機児童解消などの行政施策などの事業運営に影響ある情報は設置法人で収集・分析しています。保育士の待遇改善や保育施設の増設などの重要情報は設置法人の幹部会議で議論し、園長会議で伝達され、職員に周知しています。

・設置法人のホームページには中期経営計画の策定について掲載し、園では平成28年度から3年間の中長期計画を掲げています。

6 職員の資質向上の促進

・次代の主任・園長や幹部候補を育成するため、リーダー候補や主任・園長を対象として階層別研修を実施し、計画的に後継者を育成しています。

・設置法人作成の「人材育成ビジョン」があり、階層別に各項目にわたり、求められる保育知識・保育技術などが定められています。毎年、職員は個人別に年間研修計画(半期別)を作り、成長目標、研修目標、研修テーマ・目的を立て、園長のアドバイスを受けています。半期終了時に振り返り、園長のアドバイスを受けて目標の達成度を確認し、次期の計画に反映しています。

・設置法人主催の階層別研修や自由選択研修が計画的に行われています。今年度の園内研修計画に沿って、言葉の出るなりたち、アレルギーチェック、個人情報保護法などについて勉強し、茅ヶ崎市や県主催の研修会に参加しています。研修参加者は研修レポートを提出し、職員会議で報告し、職員間で共有しています。

・非常勤職員に対して毎月、非常勤職員会議を開き、園長が連絡事項などを伝えています。各クラスリーダーが非常勤職員の指導担当にあたり、職員間のコミュニケーションは良好です。

・職員は年2回自己評価を行い、安全意識や保育力、保護者対応などについて園長の評価を受けています。

・設置法人に「提案BOX」が設置され、職員はいつでもメールにて業務改善提案ができる仕組みになっています。園長は年2回、職員との個人面談を行い、職員の意見・要望や心情を把握することに努めています。

・「実習生受入ガイドライン」があり、それに基づき、実習生に対し園長がオリエンテーションを行い、園の保育方針、守秘義務などの子どもへの配慮事項を説明しています。受け入れは園長が担当し、本年度は保育専門学校生1名を受け入れています。

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