かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

明日葉保育園鷺沼園

対象事業所名 明日葉保育園鷺沼園
経営主体(法人等) 葉隠勇進株式会社
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 216 - 0004
宮前区鷺沼1-6-3
tel:044-982-9186
設立年月日 2014(平成26)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年03月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

<施設の概要・特徴>

 

 「明日葉保育園鷺沼園」は、平成26年4月に開設され、東京都内、川崎市内、横浜市内に13箇所の保育園を運営する葉隠勇進株式会社が運営をしています。
 木造2階建ての園は0歳児から就学前までの64名が在園する小規模園で、東急田園都市鷺沼駅より徒歩7分、国道246号線沿いの住宅地にあります。
 開園時間は午前7:00から午後8:00までで、通常保育のほかに延長保育、障害児保育も実施しています。
 「子どもの明日を育み今日を支える」の理念の下に、明日葉の花言葉「旺盛な活動力」のように子どもたち心身の成長や幸せを願い家庭、地域社会とのコミュニケーションを大切にサービスを実施しています。「自分も人も尊重できる子ども」「自分で考えて正しいことを選び取れる子ども」「心も体も健やかな子ども」「思いを適切に表現できる子ども」という保育目標のもとに職員は子どもの自主性や、思いを受け止め保育に取り組んでいます。

 

<特によいと思う点>
.子どもの感性を大切にして、さまざまな食育活動をしています
食事のマナー、食事の栄養素、体と食の関わり、クッキング体験など年齢ごとの年間指導計画に食育の項目を設けて保育に取り入れています。
 自分たちで育てた野菜を給食に取り入れたり、観察をして、育て、素材がどのように給食に取り入れられているかなども学んでいます。また、余った野菜の芯や芽を水栽培して、花を咲かせ、新しく葉をつけた様子の観察画にコメントをつけて掲示をしています。この観察画とコメントは、子どもが自分で自主的に実験を続けているものです。このように、子どもが自分で考えて興味を持てるような食育体験が実施されています。

 

2.保護者の就労に対応し、長時間保育の子どもに配慮しています
 保護者の就労時間に伴い、保育時間が長くなる子どもが多く在園しています。その為延長保育についても職員配置に考慮をして、子どもたちが落ち着いて安全に保育できるようにしています。
 長時間ということもあり、子どもの健康状態、年齢、発達段階に合わせた間食を提供しています。就労時間が長い保護者が安心して保育園に子どもを預けられるように子どもの心身面についても考慮をしています。

 

<さらなる改善が望まれる点>
1.発達支援コーディネーターの情報などの地域への発信
 子育て中の保護者には、不安に思う子どもの行動やどのように接すればよいか、どのように注意をしたらいいのかなど、子どもの発達に伴う悩みや不安を抱えていることもあります。
 園には発達支援コーディネーター資格を持った職員が在籍しており、アドバイスをうけたり、関わり方等の相談をできる状況にあります。在園児だけでなく、地域の子育て世代の保護者に向けて園で持つ社会的資源を地域にも発信し、地域支援に貢献されることを期待いたします。

 

2.保育士、栄養士、看護師による更なる取り組みの強化
 子どもたちに対しての、栄養士による食育指導や看護師による健康指導を子どもたちにもわかり易く伝えられるよう写真や図や絵を多く取り入れ視覚的に楽しく行っています。食育指導、健康指導は保育士と連携して行われています。保育士、栄養士、看護師の三者でも連携を取り、日常的な指導やテーマを決めての取り組みなどを実施しています。複数人の専門職が在籍していることは園にとっての強みとなります。今後は各専門職の立場、知識を更に活かし、三者連携による取り組みの回数増加や、保護者も集めての企画検討など、内容の充実や新たな取り組みの実施が期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

子どもの最善の利益となる事を心がけています。外部講師によるリトミックや体操の他に、子どもたちの興味があることを保育に取り入れるなどしています。乳児クラスでは個々に合わせ支援をし、幼児は集団と個々の保育を配慮しながら実施しています。又日常の生活では子どもの服装について、子どもたちからの意見を聞きながら職員と相談して意見をまとめました。子どもの自発的な考えや意見を大切にして希望を尊重した対応を行っています。


子どもに対する職員の言動、声の大きさなどについては、マニュアルに記載され周知しています。子どもには穏やかな声で話しをし、否定的な言葉遣いをしないなど、子どもの人権を守るように努めています。


入園時に重要事項説明書と、個人情報取り扱いについて保護者から同意書をいただき、口答でも説明をしています。守秘義務、個人情報取り扱いについてのマニュアルがあり、園外でむやみに子どもの話しをしない、保護者との会話で他の子どもの情報を必要がない限り口にしないなどマニュアルを遵守しています。


排泄の失敗などは子どもの自尊心が傷つかないように対応し、着替えをしているところは外から見えないようにカーテンを使ったり、おむつ交換を見え辛い場所で行うなど環境を整えプライバシー保護に配慮をしています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

職員は日々の保護者とのコミュニケーションを大切にし、連絡帳や口頭でのやりとりや、個人面談等で保護者の意見や要望を把握するように努めています。担任と保護者が会えない時は保育記録簿を参考にして、引き継ぎミスのないように努めています。ご意見箱も設置して意見、要望を募るようにしています。園の行事後にはアンケートを行い保護者からの意見、要望を聞いています。園便りにアンケートの集計結果を記載して保護者に伝え、保護者の意向は職員会議で検討し、園全体で周知し次年度の取り組みとして保育に活かしています。


保護者との日々のやりとりを大切にして、さらに個人面談、懇談会などで保護者からの要望把握に努めるようにしています。「園生活のしおり」には、ご意見、ご要望などの申し出窓口についてという項目があります。苦情受付担当者は園長で2名の第三者委員の記載があり体制について説明をし、玄関にも掲示をし保護者へわかりやすくお知らせをしています。日ごろからのコミュニケーションを大切にして話しやすい雰囲気を作るようにしています。 


子どもの創造性を大切にしています。また、自分たちで遊びを考え、ルールも決めて子ども同士のコミュニケーションを築いています。おもちゃは年齢に見合った、子どもたちが主体性を持って遊べるように考えたうえで用意しています。また、特別に配慮を必要とする子どもには個別の指導計画を立案し、丁寧な支援が実践されています。職員は川崎西部地域療育センターの研修を受けスキルアップにつなげています。園長は発達支援コーディネーターの資格を所持しています。


登園時に子どもの心身の状況を保護者に口頭で確認をし、保育記録簿に記録をして担任に引継ぎをしています。0〜2歳児クラスでは毎日保護者と連絡帳でやり取りをして家庭と密に連携しています。生活リズムや基本的生活習慣の大切さを保護者に伝えて家庭との連携に努めています。家庭に寄り添い無理なく生活習慣が身につくよう援助しています。体力作りには体のバランス感を養う為に3歳からぞうきんがけを行っています。天気の良い日は散歩や戸外遊びを多く取り入れ、体力作りに励んでいます。


2〜5歳児は同じ階にクラスがあるので、異年齢のかかわりが自然に行われる環境があります。年下の子どもは年上に憧れを持ち、自分もやってみようとする意欲が出たり、年上の子どもは年下の子どもを思いやり、頼られることで自信が持てるようになっています。職員はそのようなかかわりを見守りながら必要に応じて援助しています。園の子どもへは、自立心と自信を持ち、自己肯定のできる力を身につけ、小学校に入る時は自分で自信をもってランドセルを背負って小学校に行ける子どもになって欲しいと願っています。


アレルギー食配膳確認表があり、誤配食のないようにクラス、子どもの名前、変更した食事を複数で確認し、配膳をしています。看護師は、子ども自身が卒園するときに自分の体のしくみ、体調を確認できる子どもになって欲しいと願っています。身近な事では爪の大切さ、怪我をしたときの処置などについても話をしています。病気を防止するため、うがいや手洗いを行い、日頃から身の回りの危険について子どもに伝えています。又、健康的な体を維持するための食事や、休息についても職員間で連携して子どもたちに伝えています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

運営会社のホームページ、子育て支援事業のページに系列保育園一覧が掲載され、鷺沼園の施設概要・アクセスの情報があります。園見学などで来園された方にお渡しするリーフレットでは一日の流れ、給食、写真を交えてわかり易く説明された行事の予定、連絡先などの情報を提供しています。入園直後には、子どもの不安が軽減されるように、なれ保育(短縮保育)を行っています。担任が受け入れを担当し、子どもが園生活になじめるように配慮をしています。


0〜2歳児および特別な配慮を必要とする子どもについては個別の月間指導計画を立案し、より丁寧な支援が行われています。月案の自己評価、週日案の振り返りをしています。子どもの発達状況に応じて子どもが一番過ごしやすい状況になるように担任、主任、園長が意見交換をして見直しをしています。具体的にはクラス会議や職員会議で話し合い、次週や次月に反映させています。必要に応じて専門機関からのアドバイスを取り入れています。


日常的に職員全員が保育記録簿や、ヒヤリハットが記載されている保育日誌を仕事前に確認してケガの発生や事故防止に努めています。保育中にケガが発生したときには事故報告書に記録して情報を共有し、理由の検討を行い再発防止に努めています。保育室内で子どものケガにつながりそうな場所には、ヒヤリハットの集計記録を参考にコーナークッションを貼るなどして子どもたちのケガ、事故防止に努めています。


「園生活のしおり」には、ご意見、ご要望などの申し出窓口についてという項目があります。苦情受付担当は園長で2名の第三者委員の記載があり体制について説明をし、玄関にも掲示をし保護者へわかりやすくお知らせをしています。

4 地域との交流・連携

ホームページでは、学校給食・保育園給食のリーディングカンパニーとしての実績を通じて「食育」の重要性に着目して発展し、多くの保育園の経営に携わることになった経緯が記載されています。


園玄関には、園の行事や地域向けの行事を掲示し、同時に町内会長の許可を得て掲示板(14ヶ所)に掲示しています。「親子リトミック遊び」に20組、「小学校吹奏楽部ウィンターコンサート」に30名の参加があり、地域住民の生活に役立つ講演会としては「消防救急救命講習会」を開催し、参加者は30名に上りました。


地域ネットワーク会議には地域支援担当者、幼保小連絡会議、年長担当者会議など関係機関との定期的な連絡会には5歳児クラス担当者が参加しています。保育事業を取り巻く環境やニーズを把握しています。また、宮前区の支援室では、区主任会、区看護師会などがあり実務情報の交換を行っています。同時に地元の町内会・民生委員との連携にも積極的に対応しています。町内の民生委員は、園の第三者委員も兼ねていて、園の運営委員会にも出席、地域の福祉ニーズ把握にも協力してもらっています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

法人の保育園共通の保育理念や保育目標は、法人のホームページ、パンフレット、「園生活のしおり」等に記載し、保育園の玄関にも掲示しています。職員の更衣室にも掲示し、職場に出る前に、必ず目を通すことを心掛けています。事業計画書には、法人の運営方針、保育方針と保育目標が明記され、保育目標の4項目(自分も人も尊重できる子ども、自分で考えて正しいことを選びとれる子ども、心も体のすこやかな子ども、思いを適切に表現できる子ども)の実現に向けて話し合いを続け、職種を超えて共通の理解が得られ始めています。


法人としての中長期計画があり、園もその計画に沿って運営を行っています。事業計画書には、法人の運営方針(子どもに「感動」を与える経営、スタッフに「歓働」を与える経営、道を貫く「貫道」経営)が掲げられ、この実現に向けて経営方針会議が開催されています。運営方針会議は月1回の開催を目標にして、会議には、パートも含め職員全員が参加して、意見交換を行っています。保護者には、毎年4月(新入園者の保護者には3月)に「園生活のしおり」を基に事業計画が説明されています。


各行事後に保護者にアンケートを実施して、利用者・保護者のニーズを把握しています。アンケート結果は、集計、分析の上「園だより」で園長から報告しています。その後、職員会議でも話し合いを行い、次年度の行事運営に反映しています。今回福祉サービス第三者評価を経験して、園の運営の仕方、各行事等の目的や考え方について、PRが不足していたと気付いた部分がいくつか確認できました。生活発表会についても園としてのねらいをもっと議論して明示し、保護者にも理解していただく必要があると感じています。

6 職員の資質向上の促進

保育士、栄養士、看護師等は川崎市の配置基準に基づき、法人本社として適正な配置をし、非正規職員の採用は、ハローワークにも登録をしています。法人の事業内容は給食業務で、保育園の他にも発達支援スクール、高齢者住宅の運営などを行い、遵守すべき法令・規範・倫理を常に念頭に置いて行動しています。事業計画作成時や全体会議時では、その時点の課題に関連する法令・規範・倫理を正しく理解するコンプライアンスの強化を図っています。職員の育成・評価・報酬が連動する評価制度が実施され、園長が面接を行い指導しています。


川崎市など外部機関が開催する人材研修にも積極的に参加しています。個々の職員が置かれている環境にも配慮して、参加者を選定しています。研修受講者はレポートを作成し、会議の席上で発表することにしています。研修参加者が多くなり、発表の機会が与えられない場合もあり、工夫が求められています。今年度の研修では、各職員の担当クラスに基づき、法人内の他の保育園で同じ年齢を担当する職員が集まり、意見交換などを行いました。


職員の就業状況と職員の意向把握は、常に把握して面談を行い、改善に取り組む姿勢を持って運営しています。特に、職員はシフトによって勤務していますが、問題を一人で抱えることなく職員全員でとりあげ協力して解決することを目指しています。改善のための一つの手段として、クラスごとに「残された仕事」を洗い出して、“見える化”した上で、全員で解決に協力して職員同士のチームワークを良好に保つ努力をしています。

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