かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

ココファン・ナーサリー矢向

対象事業所名 ココファン・ナーサリー矢向
経営主体(法人等) 株式会社 学研ココファン・ナーサリー
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 230 - 0001
鶴見区矢向4-22-13
tel:045-585-1045
設立年月日 2013(平成25)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 一般社団法人 アクティブ ケア アンド サポート
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
 保育園は、株式会社学研ココファン・ナーサリーが運営する認可保育園で、2013年4月に開園しました。JR南武線 矢向駅又は尻手駅より、徒歩7分位の住宅地の中にあります。
 家庭との連携を大切にし、子どもが本来持っている「育ちのチカラ」を伸ばし、子どもの主体的な活動を援助する養育と教育を一体化した保育を特徴としています。

【特に良いと思われる点】
・1日の活動を考慮し、子どもが好きな遊びを遊びこめるような時間を作っています
 午前中は外遊びや制作などの主活動が多く、午後のおやつの後に子どもが好きな遊びを遊び込めるような環境設定に努めています。子どもが少人数で落ち着いて遊べるようコーナー保育を行っています。机を利用して、ブロックコーナー、パズルコーナー、おままごとコーナーなど、様々なコーナーを作り、好きな所で遊びます。訪問調査の日、夢中に遊んでいる子どもの姿を観察することができました。すのこなどを利用して本物の食器を使ったおままごとコーナーを職員が製作中でした。子どもにはまだ内緒です。今回の利用者家族調査で、「クラスの活動やあそびについて(問4-1)」子どもが満足しているかに対し、回答した保護者は、「満足」、「どちらかといえば満足」のいずれかを答え、不満はありませんでした。
・食育に力を入れ、子どもたちは食に関心を持ち食べることが好きです
 食育に力を入れています。食育の年間目標に、「自ら食に興味・関心を持ち食べることが好きになる」を掲げ、食育年間計画、各年齢の食育年間計画を立て、食の体験を進めています。季節の食材の感触、臭い、形状などを体感したり、季節に合った野菜を栽培したり、水やり・観察を行っています。栽培したものを調理して食べ、描画の題材にし、表現活動へもつなげています。また、食事のマナーを学び、行事や誕生会の特別メニューを楽しんでいます。八百屋やスーパーに出かけて食材を買い求め、クッキングをする活動も取り入れています。今回の利用者家族調査で、「給食の献立内容について(問4-7)」、「子どもが給食を楽しんでいるか(問4-8)」の回答からも、満足している様子がうかがえます。
・「園だより」やブログにより、保護者との信頼関係が深まるよう情報発信と共有に努めています
 保育園は、子どもが満足して一日を過ごし、保護者が安心して預けられ、「明日も来たい、預けたい。」と日々思うような保育を目指しています。保護者との信頼関係を深めるため、「園だより」や保護者向けのブログで情報を発信しています。「園だより」には、園長のメッセージをはじめ、行事予定、子どもの誕生日の案内などを掲載しています。ブログは、インターネット上で保護者向けに発信し、個人情報保護に配慮して閲覧希望の保護者にID及びパスワードを知らせています。IDとパスワードは定期的に更新しています。ブログは、子どもの保育園での日常生活を見て楽しむことができ、保護者に好評です。
・横浜市や鶴見区、運営会社主催の研修を、職員の能力向上に役立つよう活用しています
 保育課程に研修計画を織り込み、職員の受講を勧めています。園長が、職員の年齢や経験を考慮して年間研修計画を作成し、通知を兼ねて回覧しています。職員が自主的に参加できるようにし、横浜市や鶴見区、運営会社(以下、「法人」という)主催の研修を受講しています。内部研修は、職員会議でテーマを決め、毎月一回実施しています。受講後、職員会議で伝達講習を行い、他の職員に報告し共有しています。人権尊重やハラスメント、個人情報保護などに関する研修は、法人が作成したDVDを使用し、非常勤職員を含む全職員が学習しています。

【さらなる改善が望まれる点】 
・地域の子育て支援ニーズに対応し、専門性の発揮が期待されます
 年一回地区センターのイベントへ参加し、育児相談に応えているほか、近くのグループホームの高齢者と交流しています。また、近くの公園で、地域の子どもと一緒に、大きな絵本の紙芝居を行っていることは、近隣との友好な関係を築くことにつながっています。今後、保育園が地域住民の社会資源となっていくうえで、例えば、その存在を知ってもらう広報活動をはじめ、育児相談の回数の増加、一時保育、交流保育、子育てに関する講習の実施など保有している専門性を発揮することが有効ではないか、検討が期待されます。
・事業計画書や保育指導計画等に環境への考え方を明記し、推進することが期待されます
 ゴミは分別ゴミ袋を使用し、リサイクルに協力しています。また、減量化のためコピー用紙の裏面を使用しています。省エネルギーのため、節電・節水を心がけ、エアコンの設定温度を夏は27度、冬は23度にしています。照明の消し忘れなどがないよう職員が意識して行うことを呼びかける貼り紙をしたり、互いに声をかけ合っています。環境への取り組みとして、保育園の滑り台側のグリーンカーテンや太陽光発電の設置などを検討しています。今後、こうした環境への考え方を明文化し、事業計画書や保育指導計画などに目標や具体的な取り組みを明記し、運営に生かすことが期待されます。
・健康増進、生活の変化の観点から、屋上園庭の安全策と利用法の検討が期待されます
 天気の良い日は、できるだけ戸外活動を取り入れるよう計画しています。雨天が続く梅雨時期は、雨上がりに散歩に出かけています。寒い時期も外遊びを楽しんでいます。屋上に園庭を設け、園庭は主に、プールとリトミック、植物の栽培などに利用しています。現状、地上にある園庭より利用しづらい環境と見られます。園庭に人工芝が敷かれていますが、隙間が見られつまづく危険があると思われます。子どもの健康、生活に変化を与える観点から、安全策と利用法の検討が期待されます。
・外部からの侵入について不安を払しょくする対策が期待されます
 玄関の扉は、暗証番号式の鍵を使用しています。暗証番号は定期的に変更し、保護者に伝えています。不審者を発見した場合の対応について、「危機管理マニュアル」を整備し、訓練を行っています。玄関が道路に直結しています。一端開いたドアが閉まるまでに時間がかかり、開放状態の発生が懸念されています。今回の利用者家族調査で、「外部からの不審者侵入を防ぐ対策について(問5-3)」に対し、回答者からそうした懸念する意見が複数ありました。今後、保護者の不安を払しょくするさらなる対策を講じることが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育理念に、「子ども主体の育ちの支援」、「子どもの発達に応じた個別の支援」を明示しています。保育方針には、「子どもが本来持っている『育ちのチカラ』を伸ばし、子どもの主体的な活動を援助する」とうたっています。毎月の職員会議、毎週の連絡会議において、保育の方針や理念の共通理解を深めるとともに、園長との期待役割面接(年2回)の際も確認しています。保育内容は、保育方針に沿って組み立てています。
・子どもの人権について、「人権マニュアル」をもとに、職員会議などで話し合っています。子どもの人格を尊重する言葉遣いやどのようなことが子どもの自尊心を傷つけてしまうかなど具体的な事例を取り上げています。
・自分で気持ちや意思を伝えられない子どもには、子どもが構えないよう一対一の場を作るなど気を配っています。性差についても職員自身が先入観を持たないよう心がけ、遊びや当番活動の中で性別による区別をしないよう注意を払っています。
・守秘義務の意義や目的を、年度初の連絡会議や毎月の職員会議で説明しています。「個人情報保護マニュアル」を整備し、職員が守るべきことやしてはならないことを記載した「コンプライアンスコード」を配付しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・保育課程は、子どもの状態や家庭状況、地域の環境などを考慮し、作成しています。年間指導計画は、保育課程に基づき、子どもの1年間の発達や生活を見通し、個別や年齢ごとに作成しています。
・入園前面談を担任予定の職員が行い、子どもの発達状況や課題を把握しています。面談は子どもも一緒で、子どもと保護者との関わり方や表情、しぐさなどを観察しています。面談時に把握した情報は、個人ファイルに収納しておくとともに、職員会議などで共有し、保育に生かしています。
・清掃、換気、声の大きさなど子どもが快適に過ごせる環境作りに気を配っています。清潔に保たれていることの気持ちよさを子どもに伝え、ゴミに気づいたら拾う、汚れを拭くなど普段から意識するよう話しています。担当が決まっていない箇所も、職員が自主的に清掃し、清潔を保っています。
・1日の主要な活動を考慮し、子どもが好きな遊びを遊びこめるよう環境設定に努めています。玩具や教材は子どもの目線にあったどの棚にあるかを写真で示し、取り出しやすいように配置しています。子どもが少人数で落ち着いて遊べるようコーナー保育を行っています。
・年齢や発達に合わせ、様々な方法で表現が楽しめるよう活動内容を決めています。過度な声掛けはしないで、子どもが自由に表現できるよう配慮しています。
幼児は個々の道具箱があり、自由画帳やクレヨン、糊、粘土が入っており、自由に取り出して使うことができます。
・「お散歩マップ」を作り散歩や屋外活動を行い健康増進を図っています。遊具のない「まちのはらっぱ」にも出かけ、草花や虫など自然に触れ変化を学んでいます。
・子どもの食べるペースを大切にして食事を楽しむ雰囲気を作っています。好き嫌いがあっても無理強いはせず、量を減らしたり、おいしいねと声かけをしたりして、楽しい雰囲気を作って食事をとれるよう工夫しています。食育計画を立て、興味や関心を引き出すよう支援を行っています。
・眠れない子どもや眠くない子どもは、午睡を強いることはなく、体を休める時間と伝え、子どもは横になって過ごしています。生活のリズムが影響している場合もあり、保護者と連携をとって対応しています。
・トイレトレーニングは一斉に行うのではなく、子どもの発達や保護者の意向などに応じ、保護者と個別に連絡を取って行っています。おもらしをしたときは、周りに気づかれないよう素早く対応し、子どもの心を傷つけないよう配慮しています。
・保育の基本方針や保育の内容を、入園説明会やクラス懇談会において、園だよりやパンフレットを用いて保護者に説明しています。連絡帳やホワイトボードを利用して保護者と情報交換を行っています。毎年5月と2月に懇談会を行い、クラスや子どもの様子を伝え共有しています。
・保護者の相談には、合同保育などで空いた保育室で応じています。相談内容が外部に漏れないよう扉を閉めたり、声の大きさに気を配っています。面談時間を職員に事前に知らせ、他の保護者や職員が立ち入らないよう注意を払っています。
・年間行事や試食会などの保育参加について、保護者が年間を通して予定を立てやすくなるよう年間計画を作成し、年度末に印刷して配布しています。
・地域の社会資源となっている地区センター体育館を利用して運動会を行っています。年長児は、遠足で水族館や科学館へ見学に出かけています。また、幼児クラスはウォークラリーで、消防署や交番、商店街などを回り、消防士や警察官、商店の人々と挨拶を交わしています。ハロウインなどの行事の際、近くのグループホームを訪問し、高齢者と交流しています。
3 サービスマネジメントシステムの確立

・新入園児が集団生活に無理なくなじめるよう慣らし保育を行っていることを入園説明会で説明し、勧めています。新しい子どもが入園すると在園児にとっても新しい環境となることから、在園児の気持ちに寄り添い、様子を見守っています。
・指導計画は、基本的生活習慣をはじめ、職員、子どもとの関係、遊びの様子など子どもの状態を把握し、発達過程を見通したうえで作成しています。作成に当たり、一貫性や連続性、柔軟性を大切にしています。それを具体化するため、月間指導計画、週案、日案を作成しています。3歳未満児は個別に作成し、一人一人の発達に応じた対応をしています。
連絡帳や送迎時の対話を通して得られた保護者の意見や意向、運営委員会などで出された意見も検討し、指導計画に反映させています。子どもの姿や保育を振り返り、自己評価を行い、見直しています。
・子どもの成育歴、生活習慣、嗜好などを記載した生活状況票、入園後の子どもの成長発達を記録した経過記録、健康診断票、個人面談記録などの記録を作成し、保管しています。
・配慮を要する子どもの情報を共有し、配慮点など職員間で共通認識を持ち、連携を取りながら保育を行っています。必要な研修を受講し、報告書を職員全員に回覧するほか、連絡会議や職員会議において取り上げ共有しています。
・虐待が疑われるケースに気づいた時は、鶴見区こども家庭支援課に報告し、担当保健師と相談します。
・保護者がいつでも要望や苦情の申し立てができるよう意見箱を用意し、また、入園時に配布している重要事項説明書で説明しています。運営委員会や懇談会、個人面談、アンケートなど等により保護者の意見を聞くよう努めています。
・日々の健康状態をチェックする項目や健康診断など年間の保健計画を立て、それに基づいて健康管理を実施しています。健康診断や歯科健診などの結果を保護者に伝えるとともに、必要に応じて保育に反映しています。
・嘔吐物の処理方法を学ぶなど衛生管理に取り組んでいます。手洗い、嘔吐物処理について、保育室や玄関ホワイトボードなどに掲示し、嘔吐物処理セットを各保育室、トイレに置き、速やかに対処できるようにしています。 
・毎月火災及び地震を想定した避難訓練を行い、また、年1回引取り訓練を行って保護者との連絡体制を確認しています。「事故防止チェックリスト」を作成し、安全確認を行っています。職員会議などにおいて、事故への対応、避難訓練の振り返りを行い、問題点を話し合っています。

 

4 地域との交流・連携 ・保育園の夏祭りやコンサートに、近隣のグループホームの入居者を招待しています。夏、学生のボランティアグループが来園してコンサートを行い、地域の人々も参加しています。
・地域の社会資源となっている地区センター体育館を利用して運動会を行っています。年長児は、遠足で水族館や科学館へ見学に出かけています。
・保育園のパンフレットやホームぺージで、地域の人々や関係機関に情報提供を行っています。利用希望者の問い合わせに、パンフレットや重要事項説明書を用意し、説明できるよう備えています。ホームページには、保育方針や教育方針、園児の定員や標準利用時間、生活の様子やサービス内容などの情報を提供しています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・理念や基本方針を玄関の見やすい場所に掲示したり、職員にプリントしたものを配布しています。「子どもの養育と教育を両輪とした、子ども主体の育ちの支援を行います」を理念の一つに掲げています。
・重要な意思決定にあたり、運営委員会を開催しています。運営委員会は、各クラスの保護者代表、地区センター館長、民生委員、運営会社役員、園長で構成しています。意見交換を行うとともに、保育園の円滑な運営、利用者の立場に立った良質な保育について話し合っています。
・主任クラスの職員を育成するプログラムにコーチ研修があり、面接の仕方や人材の育成などについて学んでいます。
・保育園への影響を念頭に、少子化の進展や子育て支援事業などに関する情報を収集し、また、鶴見区や運営会社からの情報を参考にしています。保育園の運営に関する中期計画を運営会社が策定しています。
6 職員の資質向上の促進 ・研修年間計画をもとに、全職員が計画的に研修を受講しています。園長が計画を立て、職員に回覧し、参加するよう促しています。
・職員の自己評価、向上のための勉強会など保育の向上に取り組んでいます。職員は毎年2回(5月と11月)目標を設定し、園長は期待役割面接を行っています。
・保護者の育児相談や意見には、担任が対応し、その場で回答できることは即回答しています。主任クラスや担任で解決できない場合は、園長が責任をもって対応しています。

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