かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

鴨居北こども園(2回目)

対象事業所名 鴨居北こども園(2回目)
経営主体(法人等) 株式会社 こどもの森
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 224 - 0053
都筑区池辺町3851
tel:045-932-5056
設立年月日 2011(平成23)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 一般社団法人 アクティブ ケア アンド サポート
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)
【施設の概要】
2011年4月に開園した横浜市認可保育所です。保育所の運営主体は株式会社こどもの森です。
最寄り駅はJR横浜線鴨居駅で、鶴見川の橋を渡り、緑幹線道路から北へ入った徒歩約15分のところの建物の1,2階を利用しています。周辺では、多様な事業所の事業活動が行なわれています。そうした地域のなかで、「愛情あふれる触れあいの中で子供達にやさしさ・つよさ・生きる力の基礎を育みます。子供達の笑顔あふれる居心地のいい園を目指していきます。」と謳い、120人余りの子どもが元気に生活しています。
【特に良いと思われる点】
・裸足保育や体操教室、縄跳び大会など健康づくり、体力づくりに取り組んでいます
 本年度、保育課程の作成に関する職員ミーティングで、子どもの発達段階や様子、クラスの特徴を踏まえて各クラスから計画が発表されました。保育園全体に共通するプログラムとして、リトミックやムーブメント(動きを通して体と頭(思考)と心(感性)の発達を援助する)、エコ活動、地域活動などを加えることが話し合われました。裸足保育の実践をはじめ、毎日の園庭遊び・戸外活動、1日2回の散歩を実行し、幼児期の健康・体づくりに取り組んでいます。外部講師が指導する3歳児以上の体操教室を行い、さらに、2016年度は5歳児の縄跳び大会を予定しています。
・地域との交流を進め、アンケート結果を掲示するなど、開かれた運営に努めています
 毎週金曜日を園庭開放の日と決め、地域の子育て中の保護者と触れ合いながら、保育園に対する意見や要望を聞いています。地域の子育て支援として、一時保育や交流保育、世代間交流、ビデオの貸し出しなどを行っています。一時保育は、産休明けから利用できるため、登録者数が増加しています。行事案内のポスターを最寄り駅の掲示板や保育園の門に貼り出し、地域の人々に参加を呼びかけています。運営会社(以下、本部という)が実施している保護者アンケートや第三者評価の結果を整理して、玄関に掲示するなど、開かれた運営に取り組んでいます。
・人材育成に努め、名刺サイズのカードをコミュニケーションツールとして活用しています
 人材育成の手段として、本部・外部・園内の研修、園長との個人面談のほか、独自のカードを活用しています。独自に作成したカードは、名刺サイズの大きさで、表に当月の目標を記入します。例えば、ある職員が「こどもの気持ちを受け止め、一人一人に丁寧に関わるようにする。」と記入し、ロッカーに貼っておき、常に確認し自覚するようにし、また、裏面に前月の反省を記入します。園長が個人面談の際にコミュニケーションツールとして活用し、職員の成長を確かめ、必要な助言や指導を行います。研修参加は、園長が職員の意向を聞き、決めています。
【さらなる改善が望まれる点】
・保護者への理念、保育方針・目標の徹底を図り、共通認識に基づく園運営が期待されます
保育園の目標や方針は、「入園のしおり」に記載し、入園面談や懇談会で説明しています。また、保育園内にも掲示しています。今回の利用者家族調査では、「どちらとも言えない」「あまり知らない」「まったく知らいない」と答えた人は20%を越えました。職員にはテストを重ねるなど、理解の徹底を図っています。認識されていないとみられる保護者に、どのように働きかけるか、共通認識を深めるための検討が期待されます。
・車道に面し、不審者や子どもの飛び出しに対する対策の検討が期待されます
「安全管理マニュアル」をはじめ、「安全点検表」、「防災訓練年間計画」を作成するなど、事故や災害に備えた安全対策に取り組んでいます。緊急通報先や連絡体制を各保育室に掲示し、全職員の役割分担を周知しています。入り口の扉は暗証番号式鍵を取り付け、暗証番号を入力しなければ開きません。道路に面した門扉の鍵の管理と併せて、子どもの急な飛び出しに対する工夫など保護者の不安を払しょくする対策の検討と実行が期待されています。
・外部要因の分析とその対策を織り込んだ中期経営計画の検討が期待されます
本部の教育経営計画書をもとに、今後3年後を見通して、中期的な計画を策定し、毎年見直しています。計画は、開園から6年目を迎え、保育園の基礎を固めるとし、@職員のレベルアップを図ること、A保護者とのコミュニケーションを強化すること、B研修の充実などを挙げています。しかし、保育園の周辺に発生した新たな問題や、中小工場が多い地域に立地していることなどから起こりうるリスクを想定した、中期計画の策定が必要ではないか、検討が期待されます。
評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・本部の理念「子育てしやすい社会に変えていく」を基本に、「子ども達の笑顔あふれる居心地のいい園」を目指しています。園内に掲示するとともに、職員にはミーティングの際に確認し、理解を徹底しています。保護者には、園のしおりや「おたより」に掲載して伝えているほか、個人面談で説明しています。
・子どもに対して威圧的にならないように子どもの目線に合わせて話し、名前を呼ぶ時、ニックネームや呼び捨てはしないように心がけています。プライバシーを守れる場所として、幼児には鍵付きトイレを用意しています。
・順番やグループ分けは、その日の当番が先頭に並んだり、座る場所も自由にし、性別の意識はありません。父親、母親の役割ではなく、家庭と表現するように心がけています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・保育園の基本方針や保育目標は、園のしおりやパンフレットに記載し、入園時に保護者に説明しています。春と夏以降の年2回、個人面談を実施し、園長が保護者に保育園の方針を説明し、理解を求めています。
・保育課程は職員全員で保育園の方針に沿うように検討し、策定しています。本年度は、安全・安心活動として、乳幼児突然死症候群を予防するための機器の導入、添加物を使わない食事、エコ活動の実施を加えました。
・保育課程をベースに、各クラスの年間指導計画、月間、週案、日案を作成しています。何をするかを子どもと話し合い、主体性を尊重して取り組んでいます。
・0〜2歳児及び特に配慮を要する子どもには、個別指導計画を作成し、一人一人に応じた保育を実践しています。個別の月間指導計画で、前月の子どもの姿及び今月の保育上の配慮を織り込み、月ごとに評価・反省を行い、記録しています。
・入園前に、園長などが保護者と子どもに面談し、発達や健康状態を確認し、記録しています。保護者が記入された児童票、健康台帳、緊急連絡票を確認し、個人ファイルに綴じています。把握した子どもの離乳食、食事、排泄、睡眠、食物アレルギーなどの情報を指導計画に反映するとともに、保育に生かしています。
・毎日、「保育室点検シート」、「遅番チェックリスト」、「安全チェックリスト」、「安全点検票」などを用いて点検し、清潔や安全の維持に努めています。
・沐浴・温水シャワー設備は、使用後必ず清掃しています。使用後の「清掃マニュアル」を沐浴台の上に貼り出しています。毎日、トイレ清掃番の職員が掃除し、最終的に遅番職員がチェックしています。
・家具で部屋を仕切り、おもちゃは取りだしやすい位置に置き、子どもが遊びやすい、生活しやすい空間づくりを工夫しています。
・朝夕は合同保育とし、異年齢の子どもが交わっています。各テーブルに職員がつき、遊びの様子を見ながら子どもが興味を持って遊べるように援助しています。
・栽培や飼育、散歩など自然や社会と触れる多くの機会を作っています。併せて、基礎体力や健康を増進させるように工夫しています。周辺の鶴見川の土手を散歩し、河川敷でボール遊びを楽しんでいます。途中で出会う人や隣接の工場の人と挨拶を交わすなど様々な人と交流しています。
・子どもが食べ物に興味をもち、食事を楽しむように工夫しています。優しく声をかけ、少しでも興味を持つように工夫しています。年間を通して様々な機会に、食育に取り組んでいます。食器は、磁器製のものを使用しています。テーブルに小さな植物を飾ったり、音楽を流すなど食事の場の雰囲気作りに気を配っています。各クラスに残菜用容器を置き、食べ残しの状況を把握し、残菜を減らすように工夫しています。
・毎月、献立表(離乳食については、前期食、後期食、完了食の献立表)を配付し、食材を細かく伝えています。また、給食だよりを毎月配付し、栄養に関することやおすすめのレシピなどを掲載しています。
・午睡時は照明を落とし、子どもの顔が分かる明るさを保っています。オルゴールやクラシック音楽を流し、眠れない子どもには、優しくトントンしたり、絵本を読んで眠りを誘います。午睡中、安全に配慮して乳幼児体動モニターを設置しているほか、0歳児は乳幼児突然死症候群(SIDS)チェックを5分ごとに行っています。
・トイレットトレーニングは、保護者と話し合いながら、無理なく進めますが、2歳になった時点で保護者に声をかけています。家庭と保育園の様子を連絡帳、送迎時、個人面談などを通して情報を交換しています。
・連絡帳で毎日の保育園での様子を伝えています。乳児の連絡帳は複写式で控えを保管しています。
・毎月園だよりを発行し、各クラスの様子を知らせています。当日の様子は、クラス担任がスケッチブックに書いたり、写真を貼り出したりして伝えています。
・全体の保護者組織はありませんが、5歳児の保護者会が長年自主的に活動し、保育園は要望があれば協力しています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・新入園児の受け入れ時、慣らし保育など不安を軽減するように取り組んでいます。タオルなど家庭で馴染んできたものの持ち込みも基本的には認めていませんが、子どもの状態が安定するまでは可能としています。
・個人面談や連絡帳、送迎時の会話などから保護者の意向や希望を把握し、一人一人の子どもの姿を捉え、指導計画に反映しています。子どもの発達状況を確認しながら随時見直しや変更を行い、きめ細かな援助を行っています。
・特に配慮を要する子どもや障害がある子どもには、個別指導計画を作成し、担当職員を配置しています。職員ミーティングやクラスミーティングで、子どもの日々の動きを報告し、記録を残しています。
バリアフリー、車いす対応の多機能トイレ、エレベーターの設置、階段の手すりの設置など、障害児を受け入れる設備や環境を整えています。
・「横浜市虐待防止ハンドブック」に沿って、「虐待の類型」や「早期発見のポイント」などについて園長が職員全員に説明しています。日々保護者と会話を通して顔色や疲れなどを感じ取るように気を配っています。育児放棄の疑いがあったり、見守る必要に気づいたときは、横浜市北部児童相談所や都筑区こども家庭支援課の担当職員と連絡を取ります。
・要望や苦情などを受け付ける仕組みは、重要事項説明書に記載し、保護者に説明しています。また、意見箱と本部あてのはがきを玄関に置くなど、園長が苦情解決責任者となって対応しています。保育園単独で解決が困難な場合は、本部と相談するほか、内容に応じて外部の機関と連携して解決に当たります。
・「健康管理保健年間計画」及び「健康管理マニュアル」を用意し、子どもの健康と安全を守り、健やかに生活できるように方針を定めています。健康診断は毎年2回、歯科健診は毎年6月にそれぞれ実施し、その結果を個人ファイルに保管しています。体の清潔に気を配り、裸足保育や薄着の習慣を身につけることを奨励しています。
・清掃担当は、日々の職員配置で決め、最終チェックは遅番職員が行っています。掃除チェック表により、清掃の完了状況を確認できます。保育室に、乾湿計を取り付け、チェック表に湿度を記録しています。トイレや子どもの手洗いに、手拭きペーパーを用意するなど、感染に配慮しています。
・「安全管理マニュアル」をはじめ、「安全点検票」、「防災訓練年間計画」、「防災分担表」などを用意し、事故や災害に備えた安全対策を実施しています。保育中のけがで、医師の診察・治療が必要な場合は、保護者に連絡するとともに、医療機関へ連れて行きます。保護者に、小さなけがでも必ず報告し、翌日家庭での様子を聞いています。
4 地域との交流・連携 ・子どもが地域の祭りや盆踊りに招待され、地域の大人や子どもと交わり、楽しんでいます。近くの福祉施設やコミュニティセンターを利用し、絵本を借りています。
・園庭開放や行事への招待、園見学、育児相談などを通して、地域の子育て家庭のニーズを把握しています。地域の人々へ、運動会をはじめ、クリスマス会、子育て支援のクッキングなどに参加を呼びかけています。
・相談内容に応じて、相談できる関係機関と連携しています。都筑区役所の職員(保育コンシェルジュ)が、3か月ごとに来園し、園の様子を見たり、実際の保育の指導を行っています。
・保育園を知ってもらうために、新年の挨拶をしたり、バレンタインの時に近隣の会社を訪問しています。運動会や餅つきなどの行事の際に、園長がプログラムを持って訪問し、参加を呼びかけています。
・ボランティア受け入れマニュアルに沿って、ボランティアを受け入れています。活動終了後に意見交換会を行っています。子どもとの触れ合いが楽しかったとの感想がありました。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・本部のホームページで、保育園のおすすめポイントやアクセス、募集要項を紹介しています。見学希望者には、できる限り希望者の都合に合わせて対応しています。園庭開放で来園する利用者にも、パンフレットや園のしおりにより、保育内容を説明しています。
・電話による問い合わせには、見学を勧めています。子どもの声で聞きづらいこともあり、説明は事務室に戻ってから行っています。
・「教育経営計画書」に、本部の保育理念や保育方針、重点方針、保護者への方針、子どもへの方針、そして保育事業に従事する職員の守るべき法・規範・倫理などを記載しています。
・両面印刷、牛乳パックの利用、ソーラーパネルの設置等環境に配慮しています。
・ 保護者との個人面談(年1回)や保護者代表が参加する運営委員会(年2回)で、保護者の意見や要望などを聞いています。保育園の重要な変更がある時は、事前に保護者へ通知するようにしています。
・本部は、職員にスーパーバイズができるように主任研修やリーダー研修を実施し、スキルアップと併せてモチベーションアップを図っています。主任は、日々、職員配置を決め、行事や掃除の分担など全体を見て、職員がうまく働けるように配慮しています。
6 職員の資質向上の促進 ・人員配置を常にチェックし、子ども数に合った職員を確保しています。保育園の理念や方針について、ミーティングで話し合ったり、園長との面接で使用する「スタッフシート」によって確認するなど理解が深まるように努めています。
・年間の研修計画に基づいて、非常勤職員を含む職員が受講しています。新任者研修や3年目研修、3・4・リーダー研修、5歳児研修など、また、新卒マナー研修、運動会のための実技研修、救急救命講習などを計画しています。
・職員は、「スタッフシート」を使って、一定期間の業務遂行について自己評価を行い、園長と面談して指導や助言を受けています。本部が、毎年1回職員満足度調査を実施し、意見や要望、提案を把握しています。
・実習生受け入れマニュアルに従って、受け入れに関する方針などを職員に説明しています。終了後意見交換の場を設け、良い点・改善点などを話し合っています。

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