かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

十日市場南こども園

対象事業所名 十日市場南こども園
経営主体(法人等) 株式会社 こどもの森
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 226 - 0025
緑区十日市場町849-6 アドバンス第5 1階
tel:045-984-0756
設立年月日 2011(平成23)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 一般社団法人 アクティブ ケア アンド サポート
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
2011年4月に開園した横浜市認可保育所です。保育所の運営主体は株式会社こどもの森です。
JR横浜線十日市場駅から環状4号線に沿って徒歩約9分の所にある5階建てマンションの1階にあります。周辺には、四季折々の季節の移ろいを感じさせてくれる「だんご山公園」を始め、多くの公園があり、散歩に出かけています。室内は木のぬくもりを大切にして、子どもは家庭にいるように安心して過ごしています。「育ち合う」を合言葉にみんなで成長しています。
【特に良いと思われる点】
・年齢や発達に応じたコーナー保育を取り入れ、落ち着いて遊び込める環境を作っています
 コーナー保育を取り入れ、落ち着いて遊び込める環境を作っています。オープン棚におもちゃをセットし、すぐに取り出せるようにしています。0、1、2歳児クラスの部屋には、手先のコーナーがあり、ひも通し、ひっぱり遊び、ボタンはめ遊びなど、遊びながら発達を促す手作りおもちゃを用意しています。3歳児以上は、はさみやのりの使い方に取り組み、制作コーナーで自由に遊ぶことができます。絵本コーナーには、ソファーを備え、くつろいで絵本を読むことができます。ままごとコーナー、ブロックコーナー、ぬりえコーナー、ゲームコーナーでは、目的をもって集中して遊ぶことができます。登園後や夕方に自由遊びの時間を設け、自分の好きなことをして遊び込める時間を十分確保しています。
・献立や調理を工夫し、子どもは喜んでおいしく食べています
 栄養士と職員がコミュニケーションをとって、子どもが喜んでおいしく食べられるように工夫しています。栄養士は、毎週子どもの食事の様子を見る機会を設け、また、調理担当は、片付けを手伝う子どもから直接意見を聞いたりしています。給食日誌に喫食状況や残食量などを記録し、毎月給食会議(園長・栄養士・保育担当1〜2人で構成)において、新しいメニューに対する反応や残食について話し合い、献立や調理に反映させています。今回の利用者家族調査の結果、問4-7「給食献立内容について」の保護者の満足度は、「満足」が78%、「どちらかといえば満足」が22%で、合わせて100%でした。この結果は、訪問調査の日、子どもと一緒に給食を食べ、子どもがおいしそうに食べる様子を見て、うなずけました。
・異年齢の子どもでグループを形成し、縦割り保育を実践して、効果をあげています
 「サンサンデー」と名付けた縦割り保育を月の3のつく日に実践しています。この時は、2〜5歳児で縦割りのグループを形成し、保育を行います。グループ内の縦のつながりを大切にし、年長者を敬う気持ちの醸成やリーダーとしての年長者の自覚を育むことを狙いとしています。運動会などの行事において、縦割りのグループで行動する種目が設け、効果を上げています。
【さらなる改善が望まれる点】 
・連携してトイレトレーニングを進めていると実感できるような対応が期待されています
 2歳児クラスは、保護者に説明して、トレーニングパンツを使用しています。排尿間隔に個人差があることを考慮し、子どもの状態に合わせて声をかけるようにしています。トレーニング表を作り、子ども一人一人の排泄間隔を把握し、活動の節目にトイレに誘っています。おもらししたときは、子どもの羞恥心に配慮して速やかに対応します。トイレで排泄できたことや、いつどのような場面でおもらしをしたか、排便の時の様子などを連絡帳に記したり、送迎時に保護者に直接伝えています。今回の利用者家族調査の結果から、保護者は共通認識のもとに連携してトイレトレーニングに取り組むことを期待していることがうかがえました。
・外部からの侵入について、保護者の不安を払しょくする対策が期待されます
 玄関の扉には、暗証番号式のカギを取り付けています。暗証番号は保護者と職員のみに伝え、定期的に変更しています。保護者以外の来園者には、インターホンで対応し、声、顔や姿を確認の上、開錠しています。不審者侵入対応マニュアルに沿って、年3回訓練しています。不審者侵入時の通報体制を掲示し、園長または電話機に近い職員が通報することを決めています。不審者情報は、緑区こども家庭支援課や本部から入手します。近所で発見された時は、保護者にメール連絡網で送信し、併せて玄関に掲示します。今回の利用者家族調査の結果、問5-3「外部からの不審者侵入を防ぐ対策について」、不安を感じている複数の記述がありました。保護者の不安を払しょくするために、さらなる対策の検討が期待されます。
・研修結果の活用について、その有効性を評価する必要がないか、検討が期待されます
 運営会社(以下、本部という)が立てた研修計画に沿って実施される研修コースを選択し、参加しています。研修報告書の様式を改定し、受講者が報告した園内研修について、それを聞いた職員が、自らの今後の対応や取り組み方を記載しています。受講者が研修の成果を保育園内に伝え、保育園全体のレベルアップにつながることを期待する、こうした研修結果の活用法は評価されます。今後、こうした取り組みの有効性を評価する必要がないか、検討が期待されます。

 

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・子育てしやすい園に変えていくことを保育理念とし、「快適な環境で十分な発達を促す。子どもを理解し、愛しさに根ざした保育。手作りのあたたかかい園」を保育方針としています。子どもがやりたいと思えるまで見守る姿勢、子どもだけでなく、職員、保護者も育ち合う姿勢を大切にしています。
・本部の人権研修のほか、園内研修によって、人格尊重の保育を実践しています。平素の対応についても、職員が互いにチェックし合い、気づきを生かしています。子どもの気持ちをしっかりと受け止め、子どもの立場になって話を聞くように心がけています。
・集団の中にいたくない時などは、事務室で気持ちが落ち着くまでや、切り替えられるまで過ごせるように配慮しています。じっくり話をする時は、「お話しようね。」と声をかけ、事務室を有効に活用しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・子どもを理解し、快適な環境で十分な発達を促すよう保育課程を作成しています。保育課程に基づいて、年齢別年間指導計画・月間指導計画・週案・日案を作成しています。子どもの態度や表情などから希望や意思を汲み取り、指導計画に反映させるようにしています。
・入園前に面談を行い、子どもの状況を把握し、保育に生かしています。個人面談や送迎時に、保護者と話し合い、保護者の意向も踏まえ、指導計画の作成・評価・見直しを行っています。
・0〜2歳児は、子どもの発達状況や保護者の考えを踏まえ、各クラス担任が毎月、個別の指導計画を作成しています。発達状況に合わせてその都度見直しを行っています。特に配慮が必要な子どもは、担当職員が指導計画を作成し、園長が確認しています。
・子どもが快適に過ごせるように、勤務シフト別業務チェック表を使って、清潔や安全など環境に配慮しています。室内はサークルやローボードを用いて発達状況に応じた環境設定をしています。食事と午睡は空間を分け、衛生面と併せて、子どものペースで食べることができるように配慮しています。
・年齢や発達に合ったコーナー保育を取り入れ、落ち着いて遊びこめる環境を作っています。オープン棚におもちゃをセットし、直ぐに取り出せるようにしています。子どもの自由な発想を大切にして遊びを展開しています。
・野菜の栽培や蚕の飼育を通して、生長の様子を観察する喜びや好奇心を育てています。蚕を育て、わからないことがあると図鑑で調べています。蚕の一生を知り、糸や繭玉を使った制作など飼育を通して様々なことを経験しています。
・3のつく日を「サンサンデー」と名付け、縦割り保育を行っています。異年齢でグループを作り、食事の援助、寝かしつけ、着替えの手伝いなど世話をするペアを決め、兄弟姉妹のように過ごします。
・晴れた日は、戸外で遊び、健康増進、体力増進を図っています。
・3〜5歳児クラスは、食事にバイキング形式を取り入れています。一人一枚トレイを持ち、自分が食べられる量を盛っています。子どもが主体的に様々な体験をしながら、食事を楽しんでいます。安全な食材、安全な食器を使い、わくわく感のある食事を用意しています
・献立の作成や調理が工夫され、子どもは喜んでおいしく食べています。栄養士と職員が話し合い、また、調理職員は片付けを手伝う子どもから直接意見を聞いたり、栄養士は子どもの食事の様子を観察しています。献立や食に関する情報などを保護者に提供し、家庭と連携しています
・午睡は子どもの状況により柔軟に対応しています。眠れない子どもや眠くない子どもは、保護者と相談し、静かに遊べるスペースで過ごしています。乳幼児突然死症候群(SIDS)対策として、0・1歳児は、5分おきに呼吸を確認、0歳児は、乳幼児用体動センサーを導入しています。
・保育園の基本方針は、入園説明会で伝えるとともに、園のしおりにも載せています。掲示もし、その実現を目指しています。個人面談や日常やり取りする連絡帳を通して、保護者とのコミュニケーションを密にし、連携がとれるように努めています。玄関のスケッチブックに、その日の活動や子どもの様子などを記載し、保護者に伝えています。
・毎月発行の園だよりによって、クラスの1か月の様子や子どもの成長を伝えています。年2回ほど、特集号として各クラスの写真を掲載しています。
・年間行事予定表を年度初めに配付し、保護者の保育参加を依頼しています。具体的な日程・内容は、園だよりやお知らせで詳しく伝えます。誕生日会では、給食を子どもと一緒に食べてもらい楽しく過ごせるよう工夫しています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・入園説明会で慣らし保育に関する資料を配付し、環境変化による子どもの負担を軽減するためにも、慣らし保育が必要であることを伝えています。家庭からの持ち込みは基本的には認めていませんが、その子どもにとって安心できるものであれば、状況を見て判断し受け入れています。
・子ども一人一人に個別ファイルを用意し、経過記録や健康台帳などを綴じ、事務室の鍵付き書庫に保管しています。職員はいつでも閲覧できるようにしています。進級時などクラス担任が交替するときは、引継ぎノートを作成し、新しい担任に引き継いでいます。
・「虐待を受けた子どものケアについて」、「気になる子の保育研修」など、特に配慮が必要な子どもについて研修に参加しています。参加した職員は、ミーティングで報告し、共有しています。特に配慮が必要な子どもを受け入れ、適切な対応や配慮ができるように努めています。
・苦情解決制度のフロー図を作成し、苦情受付窓口や責任者、第三者委員の名前と電話番号を明記しています。苦情マニュアルを整備し、全職員に周知しています。行事後のアンケートに寄せられた意見や提案を次回の企画に生かすなど活用しています。
・「健康管理マニュアル」に、保健計画、子どもの健康管理、病気の知識などをまとめてファイルし、健康管理に活用しています。定期的に健康診断、歯科健診を実施し健康状態を把握しています。裸足・薄着の保育を心がけ、健康管理を適切に行っています
・衛生管理マニュアルに、掃除や消毒などの手順や方法を詳細に記載し、それに従って実施しています。感染症研修や衛生管理講習に参加し、感染症や食中毒防止に必要なことを学ぶなど、衛生管理の意識を高め清潔で衛生的な環境の維持に取り組んでいます。
・安全管理マニュアルを備えています。地震時の転倒防止のため、家具の下に耐震ジェルを敷き、棚の上は滑り止めを取り付け、安全点検票で遊具などの安全を確認しています。毎月、避難訓練を実施しています。
4 地域との交流・連携 ・緑区内の「みどりっこまつり」(区内の未就学児を対象とする親子参加型の地域子育てイベント)に参加し、その際のアンケートなどから保育ニーズを把握しています。把握した子育て支援ニーズをもとに、支援担当職員が中心になって、育児講座、園行事、赤ちゃん会などを織り込んだ支援事業計画書を作成し、実施しています。
・地域における保育園の存在を理解してもらうために、秋祭り・運動会・クリスマス会など保育園の行事のポスターを玄関前や駅の掲示板に掲示したり、近隣へポスティングを行うなど、参加を呼びかけています。施設開放の一環として、図書庫の開放や車イス対応トイレの貸し出しを行っています。
・新治(にいはる)里山交流センターや旧奥津邸をはじめ、散歩に利用する公園など地域の文化、レクリエーション施設を有効に活用しています。また、散歩や買い物を通して、地域の人々と交流を図っています。
・見学希望者に丁寧に対応し、保育内容や料金、職員体制などの必要な情報を、パンフレットを使って説明しています。一時保育のパンフレットも用意し、利用料金や持参する物についてわかりやすく説明しています。
・ボランティアの「受け入れマニュアル」を整備し、対応しています。「ボランティア活動日誌」に、ボランティアの感想、意見を記録し、保育園運営に反映できるようにしています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・年1回、園長は保護者と個人面談を行っています。保護者代表が参加する運営委員会を年2回開催し、運営状況の説明ととともに、意見交換を行い、意見や要望を聞いています。外部の重要な情報は、園長、主任、リーダーで検討し、全体ミーティングで話し合うなど全職員に周知し、決めた改善策に徹底して取り組むようにしています。
・職員が、不正・不適切な行為を行わないように遵守すべき法・規範・倫理などを入社前研修、園内研修やミーティングなどの機会に、周知し、遵守するように徹底しています。運営に関する情報は、保護者にも開示しています。
・子どもに、床や公園でゴミ拾いを行うなど、エコに対する関心を引き出しています。牛乳パックは捨てずに、子どもが着替える時に座るイスや工作に利用しています。園庭やプランターに花を植えたり、野菜を作ったりして、緑化に努めています。
・緑区内の園長会や本部の園長会、その他セミナーや研修、地域交流などを通して、情報を収集しています。本部が算定したモデル保育園の見学や幼保小研修などを通して、情報を入手しています。
・「教育経営計画書」に掲げた『自分の子どもを入れたい園』にすることを念頭に、計画を立てています。3年ごとに振り返り、実績を総括し、満足できる進捗と評価しています。
6 職員の資質向上の促進 ・運営に必要な人材の確保・育成は、本部が傘下の園の運営状況にもとづいて行っています。園独自でも、地域性を生かした採用に力を入れ、必要な人材の確保に努めています。
・職員の力量向上のため、「スタッフシート」を使って、年2回、自己・主任・園長が評価を行い、その結果をもとに園長が個人面談で、指導・助言を行っています。
 本部が研修計画を作成し、新卒、2年目、中堅、主任、リーダー、園長研修などを必修とし、スキルアップのための専門研修を行っています。こうした取り組みは、非常勤職員にも同じように適用しています。
・職員は、年間指導計画をはじめ、月案・週案で立てた目標やねらいについて、活動中の子どもの様子をもとに自己評価を行い、未達成の項目について改善に取り組んでいます。日々の保育で困ったことや悩んでいることを一人で抱えこまず、他の職員に助言を求めたり、解決策や改善策を一緒に考えるようにミーティングなどを活用しています。

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