かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

太陽の子 不動下保育園

対象事業所名 太陽の子 不動下保育園
経営主体(法人等) 長谷川キッズライフ株式会社
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 231 - 0836
中区根岸町3-176-59
tel:045-629-0078
設立年月日 2014(平成26)年07月01日
公表年月 2017(平成29)年04月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 よこはま地域福祉研究センター
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
太陽の子不動下保育園は、JR根岸線「根岸駅」から徒歩約8分、6階建てビルの1・2階にあり、平成26年(2014年)7月、長谷川キッズライフ株式会社により開設されました。周辺には、10階建て程度の高層住宅が、数多く立ち並んでいます。園の施設は、事務室・厨房などが1階、保育室はすべて2階にあります。木のぬくもりを感じさせる造りで、床材は転んでもケガをしにくいクッション性のあるものとし、保育室のドアは、指を挟まれないよう切り欠きを設けるなど安全性にも配慮しています。1階事務室の隣に、人工芝を敷いた園庭があります。定員は50名(生後57日〜5歳児)で、開園時間は、平日7時30分〜20時、土曜日7時30分〜18時30分です。

1.高く評価できる点  
●子どもたちは、のびのびと遊びながら、さまざまな経験を積んでいます 
天気の良い日は、散歩や公園での遊びなどで、子どもたちは思いっきり身体を動かして遊んでいます。  ドッジボール・氷鬼など、ルールのある遊びで友達との関わり方を学び、負けても泣かずに応援に回る姿も見られます。室内でも、リトミックやマット運動・跳び箱など身体を動かす機会があります。室内の自由遊びでは、ブロック・積み木・絵本読みなど、好きな遊びに熱中しています。何人かが集まってままごと遊びをしたり、ブロックで大きな家を組み立てたりしています。1人で声を出して絵本を読んだり、2、3人で同じ絵本を一緒に読んだりしています。全クラスに食育計画があり、食材に触れたり、クッキングの時間を設けたりしています。ベランダのプランターでトマトを育て収穫して食べたり、稲を育て、実った米をご飯にして食べるまでの過程を経験しています。また、日本の郷土料理や諸外国の料理が昼食として出される日が月1回ずつがあり、世界にはさまざまな地域や国があることを子どもたちは学んでいます。朝夕の合同保育の時間や、複数のクラスで一緒に散歩に出かけるときなど、日常的に異年齢児同士の交流があるほか、月1回、園全体で異年齢児交流保育の日を設けています。5歳児クラスの子どもたちが0歳児の保育室に行ってお世話をしたり、一緒に遊んだり、幼児が乳児に楽器の使い方を教えたりしています。また、5歳児クラスでは、午睡をしなくなる年明け頃からは、「おそうじチャレンジ」として、廊下の雑巾がけや、玄関にある全クラスの靴置き場の掃除などをおこなっています。さまざまな活動を通じて、子どもたちは、自分の好きなことを見つけ、のびのびと過ごしています。

●職員は、より良い保育を目指し、努力しています 
職員は、園内研修や本社がおこなう研修、横浜市などがおこなう研修に参加しています。また、年度初めに、自己目標を設定し、達成度評価をおこなうなど自己研鑽に努めています。研修で得た情報などを職員間で共有し、例えば、子どもの動線を考えて机や戸棚の配置を変更するなど、実際の現場に応用しています。また、園内研修は、年度初めに月ごとのテーマを決めて実施していますが、その時々の課題や問題点なども追加して話し合っています。日々の保育の中でも、活動内容によっては、他クラスの部屋を使えるようにクラス担任同士で話し合うなど、連携してより良い保育となるように努めています。

2.独自に取り組んでいる点 
●英語に親しむ時間や絵本読み聞かせの時間を設けています 
月2回、専任講師による「ふぁんばりん」という英語の時間があります。0歳児クラスから5歳児クラスまで、年齢に合わせた遊びの中で、子どもたちが英語に親しむようなプログラムとなっています。また、「絵本巡回プロジェクト」として、保育士が絵本読み聞かせをする時間を設けています。年齢や発達に合わせた絵本を系列園間で順繰りに回し、子どもたちが普段目にしない絵本を読み聞かせすることで、子どもたちの関心や興味の範囲が広がるようにしています。

3.工夫・改善が望まれる点 
●地域の子育て支援に取り組むことが望まれます 
開園後約2年半ですが、地域の子育支援として、一時保育を実施しているほか、地域の親子が授乳やおむつ替えができるよう場所を提供しています。しかし、まだ、園庭開放や交流保育、育児講座、相談事業などをおこなうには至っていません。子育て支援へのニーズがあることは、園としても把握しているので、何から始めるか、いつからおこなうかなど具体的な計画を立てて取り組むことが望まれます。例えば、園のすぐ近くにある公園で、園児・保育者と地域の親子が一緒に遊ぶ機会を、日時を決めて設けることなどが考えられます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育理念を「のびのび すくすく にこにこ 保護者・地域・保育園が手を取り合い、笑顔で見守るなか、子どもたちは、たくさんの“大好き”に出会い、こころとからだをすこやかに育んでゆきます。」と定め、保育方針を次のようにしています。「安心できる人間関係の中で、一人ひとりの違いを認め合いながら生活します。」「整った保育環境の中で、仲間と喜びのある生活をし、自らルールを発見し社会性を育みます。」「様々な経験や人との関わりの中で、自ら好きなものを発見し、健全な心身の発達を図ります。」「いろいろな違いを体験する中で、広い視野をもった子どもを育てます。」「保護者・地域・保育者みんなで感動を分かち合い、子どもの成長を一緒に笑顔で見守ります。」 保育目標は、「個性をのびのびと発揮する子ども」「たくさんの“好き”を見つけ、すくすくと育つ子ども」「“違う”を楽しむ、友達とつながる子ども」と、しています。
・職員は子どもの人権や接し方等について、本社採用時点での入社研修で学んでいます。また、園では、子どもに対する言葉遣いなどで気になることがあったときは、職員間で注意しあっています。
・「コンプライアンスマニュアル」と「太陽の子保育園・プライバシーポリシー」を個人情報の取り扱いについてのガイドラインとし、全職員に周知しています。保護者に対しては入園のしおりに「太陽の子保育園・プライバシーポリシー」を記載し、同意書を提出してもらっています。個人情報に関する記録は事務室の施錠できる場所に保管、管理しています。
・遊びや行事の役割などで性別による区別をしていません。グループ分けは子どもたちの気持ちを尊重して決めています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 保育課程は、子どもの最善の利益を第一義にし、保育理念・保育方針・保育目標を踏まえて作成しています。また、保育課程に基づき、年齢ごとに、年間指導計画・月間指導計画・週案を作成しています。指導計画は、子どもの自主性や主体性を育て、発揮できるよう配慮し作成しています。
・入園前に保護者と面談しています。あらかじめ保護者に、子どもの生育歴や家庭での様子・家庭の状況などを記入してきてもらい、面談の際に、詳しく聞き取っています。短縮保育(ならし保育)は、保護者と相談し、個別に対応しています。
・保健衛生マニュアルに基づき、毎日掃除をおこない、屋内・屋外とも清潔に保っています。各保育室に空気清浄機を設置し、換気設備を24時間稼働させているほか、午睡の前後などに窓を開けて空気の入れ換えをしています。
・乳児については、毎月個別指導計画を作成しています。幼児は、特別に支援を必要とする子どもの場合、個別指導計画を作成しています。個別指導計画は、定期的な見直し以外にも、状況に大きな変化があった場合は、月の途中でも変更・見直しをしています。離乳食やトイレットトレーニングの開始時期など、保護者と話し合い、個別指導計画に反映させています。
・各保育室は、子どもたちが自分でおもちゃや絵本などを取り出せるように設定されています。年度初めと年度の半ばに、各クラスのおもちゃや教材等を見直し、保育室の構成も子どもの動線を考えて机や棚の配置を見直し、子どもの発達や現状にふさわしく再構成しています。子どもの興味に合わせて他クラスのおもちゃを借りてきたりもしています。さらに、乳児の場合は、子どもの成長に合わせて、その都度おもちゃの種類を変えています。
・子どもたちは自由に遊ぶ時間には、何人かでままごとをしたり、1人で声を出して絵本を読んだり、2、3人でおしゃべりしながら同じ絵本を見たり、4、5人でブロックを組み立てたり、それぞれ遊びに集中しています。年齢に応じてゲームなどの一斉活動も取り入れています。鬼ごっこは単純な追いかけっこから発展し、少しずつルールができ、幼児クラスではルールが複雑になっていきます。負けても泣かずに応援にまわる、ということも学んでいます。
・園のベランダで野菜作りなどをしています。4、5歳児クラスで発泡スチロールのケースで稲を育てて、成長を観察しました。稲がご飯になるまでの過程に興味を持つように保育にとりいれています。4歳児クラスではトマトを育て、収穫し、トマトが苦手な子どももトマトを育てることを通して興味を持ったり食べてみようとしたりする活動につなげています。また、カタツムリやクワガタを飼育・観察し、図鑑で育て方や餌などについて調べました。
・子ども同士のけんかに関しては、0、1歳児クラスではトラブルがおきないようにおもちゃを人数分そろえるなどしています。2歳児以上のクラスでは、保育士が間に入って両者の言い分を聞いたりし、年齢が高くなるにしたがって、ケガのないように見守りながら、子ども同士で解決ができるように支援しています。
・朝の自由に遊ぶ時間や複数のクラスで散歩に行ったりするときに異年齢の交流があるほか、月に1回異年齢児交流保育の時間を設け、乳児クラスと幼児クラスが一緒に遊んでいます。5歳児クラスの子どもが0歳児クラスに行ってお世話をしたり、一緒に遊んだり、幼児が乳児に楽器の使い方を教えてあげるなどしています。また、幼児クラスは異年齢で外遊びをし「だるまさんがころんだ」「鬼ごっこ」などの集団ゲームを一緒にしたりしています。
・全クラスの食育年間計画があります。食材を見たり、触れたり、クッキングをしたり、食事のマナーを知ることなども計画に入れています。それらをクラスごとに実践するほか、毎月1回食育会を開き、乳児クラスと幼児クラスに分かれて、調理職員も参加して食事のマナーを見直したりクッキングをしたりしています。
・午睡のときはカーテンをひいて顔が見える明るさにして保育士が見守り、子どもが落ち着いて眠りにつけるようにしています。早めに目覚めた子どもは絵本を見るなど静かに過ごすようにしています。また5歳児クラスは小学校への準備段階として1月頃から午睡をしないで、自発的に玄関などの掃除をする「おそうじチャレンジ」などの活動をしています。
・トイレットトレーニングは子ども一人一人のペースに合わせて、ゆとりをもって対応しています。1歳児クラスからトイレに興味を持つように配慮し、家庭との連携を密にして、トレーニングをすすめています。
・保護者懇談会は5月と3月に実施しており、ほとんどの保護者が出席しています。
年に1回全家庭と個別面談を実施するほか、保護者から希望のあったときや職員が必要だと判断したときには、随時個人面談を実施しています。
・「保護者からの相談・対応ノート」に口頭の相談、連絡ノートでの相談、懇談会で出た相談など、対応した相談事項全てを収めており、継続的なフォローに役立てています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・子どもや家庭の個別の状況・要望などを、決められた書式に記録しています。
記録は個人別にファイルし、事務室の書庫に保管、全職員が必要なときに見ることができるようにしています。
・障害の特性を考慮した個別指導計画を作成しています。また、保護者の同意を得て、横浜市中部地域療育センターから、助言や情報を得ています。
・虐待の定義は、職員会議などで園長が説明しています。虐待が明白になった場合や、虐待が心配されたり見守りが必要な場合には、中区こども家庭支援課に通告・連絡し、連携して対応することとしています。
・看護師が、アレルギー疾患に関する知識や情報を、全職員に説明しています。また、各保育室に、子どもに食物アレルギー症状が起こった場合の対応手順書を備えています。食物アレルギーの子どもの場合、除去食用献立表を作成し、保護者のチェック・承諾の印をもらっています。除去食を提供する場合は、色の違った専用のトレーに名札と顔写真を添付しています。園長と担任の2名以上で確認し、調理職員が直接子どもの席へ届けています。
・苦情解決規程を定め、苦情の受付担当者は主任、苦情解決責任者は園長であることや、第三者委員(2名)に、直接苦情を申し立てできることなどを入園のしおり(重要事項説明書)に記載し、保護者に周知しています。外部の権利擁護機関として、かながわ福祉サービス運営適正化委員会を紹介しています。
・「保健衛生マニュアル」に感染症発症時の対応として、職員への周知・保護者への周知についても記されています。保護者に対しては「入園のしおり」に体調不良時の対応と感染症、登園基準について記載しています。
・「危機管理マニュアル」が整備されています。マニュアルは事故や災害に対応していて、年度初めに読み合わせをして職員間で周知しています。
・毎月1回避難訓練を実施しています。毎回それぞれ火災、地震、不審者などを想定して、通報、連絡体制の予行演習をおこなっています。また、年に1回、地域の避難場所への誘導や保護者への引渡し訓練を実施しています。
・子どものケガ等に関しては、未然に防いだ場合のヒヤリハット報告、園内で対処できたインシデント報告、病院で受診した事故報告、と3段階に分けて記録しています。インシデントは送迎時等に保護者に伝え、病院で受診する場合は速やかに保護者に連絡しています。事故については会議や連絡ノートなどでその日のうちに職員に伝えます。職員会議で再発防止策を検討し、実行しています。また、クラスごとの「ヒヤリハット・ケガノート」に、毎月の集計と振り返り、園長のコメントを記載し、年に4回の園内研修の際に全職員で共有しています。事故防止策の一つとして「安全チェック表」を作成し、職員が日々20項目の配慮事項をチェックしています。
・不審者侵入防止対策として警備会社と契約し監視カメラを設置しています。玄関は常に施錠してあり、保護者はICカードで出入りします。園外に出かけるときは園庭の出入り口にも鍵をかけています。
4 地域との交流・連携

・ハロウィンなどの行事の際に、園の近隣の会社や店舗に子どもたちが訪れたり、園のクリスマス会のサンタクロースになってもらうなど、地域の人々との交流をおこなっています。
・ほかの保育園と連絡し合って公園で一緒に遊んだり、系列の保育園に遊びに行ったり、また、中区主催の「保育園駅伝大会」に参加するなどして、交流しています。5歳児クラスは近隣の小学校から招待される「給食すこやか交流会」に出かけたり、小学校の水族館を見学に行ったり、小学校から遊びに来てくれたりなど、小学校との交流があります。
・地域住民を対象に、随時授乳やオムツ替えができるように園の一部を開放しています。一時保育を実施していますが、「地域の子育て支援のニーズに応えていく」という園の方針の実現のためにも、今後は、地域の子育て支援ニーズを把握していく取組が期待されます。また、育児相談は随時受け付けていますが、定期的な相談日は設定していません。今後は定期的に相談日を設け、相談日や園の専門性を活かした育児に関する情報を地域に掲示したり、回覧するなどして周知することが望まれます

 

5 運営上の透明性の確保と継続性 ・園のホームページで保育内容等必要な情報を提供しています。また、中区主催の合同育児講座にて、園がブースを一つもらい、入園希望者のために園の紹介をし、パンフレットを置いています。幼保小教育交流事業の「中区保育所利用申請説明会」でもパンフレットを置いて園の情報を提供しています。
・保育所としての自己評価は、毎年度末に、保育理念・保育方針・保育目標に沿っておこなっています。保育所としての自己評価結果を、園の玄関に掲示し、保護者に周知しています。同時に、保護者アンケートの結果も掲示しています。
・コンプライアンスマニュアルを作成し、職員に配布するとともに、守るべき事項などを説明しています。
・運営委員会で、園の状況を報告し、議事録を玄関に掲示、保護者に周知しています。重要事項が決定されたときは、職員会議などで目的・決定理由・経過などを十分に説明しています。保護者には、掲示や文書で知らせています。
・事業運営に影響のある情報は、本社でおこなう園長会議で得ています。重要な情報や園長会議での決定事項は、主任に伝えるほか、必要に応じ、職員会議で全職員に知らせています。
・本社が、中期経営計画を作成しています。それに基づき、運営やサービスの新たな仕組みを検討しています。
・園長は、本社がおこなう園長研修で、労務管理・人材育成などに関する外部の専門家の講義を受け、園の運営に活かすようにしています。
6 職員の資質向上の促進 ・一人一人の職員が、毎年自己目標の設定をしています。年度初め、中間期、年度末に園長と面談し、目標設定と達成度評価をおこなっています。自己目標の達成度評価における反省点などを踏まえ、次年度の自己目標設定につなげています。
・園内研修を毎月おこなっています。年度初めに月々のテーマを設定し、必要な職員が受講できるようにしています。職員は、本社がおこなう研修や、横浜市などがおこなう外部研修に参加しています。外部研修に参加した職員は、職員会議などで内容を発表するとともに、研修報告書を作成、回覧するなど、全職員が情報を共有できるようにしています。また、研修で得た情報をもとに、子どもの動線を考えて机や棚などの配置を変更するなど、実際の現場に応用しています。
・横浜市中部地域療育センターから、特に配慮を要する子どもや障害のある子どもの保育に関し、助言や指導を受けています。
・指導計画に関する評価・反省は、計画で意図したねらいと関連付けておこない、子どもの意欲や取り組む姿勢がどうであったかなどを重視し、次の週案・月間指導計画・年間指導計画の作成に反映させています。
・本社が、スターター・プレーヤー・リーダー・主任など、経験年数や職位に応じた研修計画を作成し、それぞれのレベルの役割や期待水準を明記しています。

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