福祉タイムズ

Vol.898(2026年9月号)

このデータは、『福祉タイムズ』 Vol.898(2026年9月号)(発行:神奈川県社会福祉協議会)をテキスト化したものです。データは、下記リンクからダウンロードが行えます。

テキストデータ作成に当たって
 このデータは、『福祉タイムズ』 vol.898 2026年9月号(発行:神奈川県社会福祉協議会)をテキスト化したものです。
 二重山カッコは作成者注記です。

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福祉タイムズふくしTIMES
2026.9 vol.898
編集・発行社会福祉法人神奈川県社会福祉協議会

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やまゆりの日 いのちを伝える
 2016年7月26日、19人のかげがえのない命がうばわれ、多くの方が被害に遭った「津久井やまゆり園事件」から、今年で10年を迎えました。
 (一社)神奈川県知的障害施設団体連合会は、毎年7月26日を「やまゆりの日」とし、追悼の集いを行っています。今年は7月23日、(福)かながわ共同会との共催で、初めて同園を会場に開催されました。
 当日は実践発表として、同園からは重い障がいのある利用者の方への意思決定支援、大学生や地域住民との交流活動の報告、芹が谷やまゆり園((福)同愛会・(福)白根学園共同運営)からはグループホームへの移行支援や、利用者自治会のサポート等の報告がされました。
 さらに、書家・金澤翔子さんによる揮毫(表紙)、同連合会と施設利用者の方が作る権利宣言「あおぞら宣言」の朗読、障がいのある方と職員らのバンド演奏など、一人ひとりの表現の形で「ともに生きる社会」への想いを発信しました。

〈写真〉
鎮魂のモニュメントで献花を行い、来訪者は静かに祈りを捧げた
〈写真終わり〉

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〈写真5点〉
①②③書家・金澤翔子さんが揮毫した文字は「愛」。「みんな、ハッピーになろう!」と会場に声をかけ、大好きなマイケル・ジャクソンのダンスを披露。会場は温かな空気に包まれた
④⑤「あなたに伝えたい この気持ち 生きている 生きていく」― 歌詞に込めた想いをとびっきりレインボーズが力強く奏でた。最後は会場のみんなで「上を向いて歩こう」を合唱し、いのちの輝きを分かち合った(撮影 菊地史)
〈写真5点終わり〉

〈写真〉
今回、追悼の集いの司会を務めたのは、事件当時に津久井やまゆり園で生活していた伊藤さん。
「元気で暮らして、仲良く暮らせて、いいなって。自分たちのことをもっとみてほしい」と想いを話してくれた。
〈写真終わり〉

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「やまゆりの日10年」が問いかけるもの
あおぞら宣言と意思決定支援の現在地
 「やまゆりの日」追悼の集いで読み上げられた「あおぞら宣言」。
 今号では、「あおぞらプラン」の歩みを振り返りながら、これまで意思決定支援の実践を担ってきた出縄守英さん、冨岡貴生さんのお二人に、本人の意思を尊重する支援がどのように実践へと広がってきたのか、地域で自分らしく生きるための視点を通して、意思決定支援の現在地と将来に向けた展望を伺いました。

〈囲み〉
あおぞら宣言
第1条  障害者としてではなく一人の人間としてみてほしい
第2条 自分のことは自分で決めます
第3条 好きなところで暮らします
第4条 自分のお金は自分のために使います
第5条 生きがいを持ちます
第6条 共に生きる社会を作ります

●あおぞら宣言
●あおぞらまもろう宣言
●あおぞら計画(行動計画)
●オンブズパーソン活動

県知的障害施設団体連合会では、1993年に「人権検討委員会」を設置し、1994年に知的障がい者の権利宣言を柱とする、職員権利擁護宣言、職員倫理綱領、職員行動計画、オンブズマン制度で構成する「あおぞらプラン」を定めた。2015年には利用者7,000人の声を集めて新しいあおぞら宣言にまとめ「あおぞらプランⅢ」として定め、利用者の権利擁護に取り組んでいる。
〈囲み終わり〉

あおぞらプランの誕生
―神奈川の障害者福祉を振り返る上で、あおぞらプランは画期的な取り組みでした。当時の現場はどのような状況だったのでしょうか。
出縄さん 今から32年前、最初のあおぞらプランが策定されたころを思い返すと、今とは全く違う時代背景がありました。現場には「障害者虐待防止法」も「身体拘束」という言葉もありませんでした。不適切な関わりには「体罰」という表現が使われており、それが暴行や傷害にあたるという意識自体が薄かった時代です。当時の協会の冊子を見ると「呼び捨てにしない」「ちゃん付けやあだ名で呼んでいいのか」といった問いがQ&A形式で掲載されています。今振り返ると、人権意識という点では非常におおまかで、緩やかな時代だったと思います。
冨岡さん 当時、現場の職員としては「これは当たり前のこと」「自分たちの支援や意識を変えていかなければならない」と受け止めました。ただ、当時は「措置制度」の時代で「本人の意思や選択」とは別のところで生活環境が定まってしまう構造がありました。本人の「どこで誰と暮らしたいか」という意向が反映されにくい仕組みの中で、現場では、少ない職員で集団生活を安全に運営する必要があり、個別の意向に沿いたい思いがあっても環境が追いつかない。理想と現実の間で葛藤がありました。

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〈写真〉
出縄守英さん
(福)進和学園理事長・
(一社)神奈川県知的障害施設団体連合会会長・県社協理事
障がい福祉に携わり39年。現職は(福)進和学園理事長兼総合施設長。進和学園は、父・出縄明が昭和33年に自宅を改修して始めた民間知的障害施設。幼少時は進和学園の中で過ごし「ともに生きる」は自然体だった。
 趣味のギターが高じて、利用者ご本人らと「とびっきりレインボーズ」を1989年に結成。活動はyoutubeで発信中。伝えたいテーマは『ともに生きる』『愛と平和』『感謝』『青春』。
 FM湘南ナパサのラジオ番組「バリア!フリフリ天国」では利用者ご本人と共にレギュラー出演して丸12年。毎週月曜20:00~20:30 (JCBAインターネットサイマルラジオで配信中)
〈写真終わり〉

〈写真〉
冨岡貴生さん
(福)唐池学園貴志園園長
貴志園に入職して30年。相談支援を中心に、入所、グループホーム、児童など、さまざまな部門を経験してきた。また、神奈川県意思決定支援専門アドバイザーとして、県内の入所施設における意思決定支援にも携わっている。
 振り返れば、この30年は、放った矢のようにあっという間でした。最近は少し立ち止まり、思いっきり笑ったり、楽しんだり、自然を眺めたりするなど、一見すると何でもない日常の時間を味わうことを大切にしています。現在は児童発達支援センターの子どもたちと、毎日楽しく過ごしています。
〈写真終わり〉

―あおぞらプランの取り組みのきっかけを教えてください。
出縄さん 国連「障害者の権利宣言」などの国際的な動きもありましたが、直接のきっかけは1990年代半ばから後半にかけて県内の施設で起きた不祥事や事件です。これを受けて協会で利用者本人へアンケートを行ったところ「大人として扱ってほしい」「職員に逆らえない」といった本音が上がってきました。外部から指摘される前に自分たちの手で現場を変えていこうという内発的な動機から作られたのが「あおぞら宣言」です。

意思決定支援の実践へ
―津久井やまゆり園の事件の後、現場ではどのような取り組みが進められたのでしょうか。
出縄さん 事件を受けて作成された「あおぞらプランⅢ」では、従来の「地域で暮らす」というやや画一的な目標だけでなく「好きな場所で暮らす」「生きがいを持つ」「地域の中で共に生きる」といった、個人の価値に寄り添い、ご本人が選ぶ視点を明確に打ち出しました。
冨岡さん 事件後に津久井やまゆり園の利用者の方々の支援を進める中で、私たちは「日常生活や社会生活における意思決定支援」をどのように具体化していくかという課題に正面から向き合うことになりました。やまゆり園では、事件後に体育館での生活や芹が谷(横浜市内)での生活など、環境が大きく変わる中で「利用者が今後どこで、誰と、どのように暮らしていきたいか」を問い直す意思決定支援が始まりました。この実践から得られた取り組みを県内の入所施設へ広げるため、アドバイザーの派遣や研修が展開されるようになりました。当初は、ご家族から不安の声もありました。「意思決定支援をすることで施設を出されるのではないか」という懸念です。ご家族の皆さんは、まだ支援が不十分だった時代から限界までご自身を削って必死に育ててこられました。「自分亡き後、この子が路頭に迷わないように」と苦渋の決断の上で施設に託さざるを得なかった中で「本人意思」という言葉に不安を感じられたのだと思います。

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―その不安にはどう向き合われたのでしょう。
冨岡さん 日常生活の中で、ご本人が外出等をしている際に自分で洋服や食べ物を選び、穏やかな表情で過ごしている写真や動画をご家族にお見せしていきました。「今、施設で大切にされているのだな」と伝わることで少しずつ信頼が生まれ、安心していただけるようになりました。ご本人にとっても、自分の希望がくみ取られる経験が増えることで表情が明るくなり、自発的な関わりが増えるといった変化が見られました。
出縄さん 意思決定支援と言うと、当初はどうしても「施設で暮らすか、地域で暮らすか」といった人生の大きな分岐点における決定ばかりが注目されがちでした。もちろんそれも重要ですが、本当の意味での意思決定支援とは、日々の暮らしの中にある「今日は何を着たいか」「何を食べたいか」「どこへ行きたいか」といった、小さな選択と決定の積み重ねにこそあり、一生続くものです。

―意思決定支援の実践において、現場が直面している課題は?
冨岡さん 主に3つの課題があると考えています。
 1つ目は「組織体制」です。食事や介助、日中活動といった毎日のルーティン業務に追われる中で個別支援の時間を作るのが難しいですが、勤務表や日課の中で明確に時間を確保する工夫が必要です。
 2つ目は「組織風土」です。「知的障がいのある人に意思決定は難しいのではないか」といった認識が残っていると進まないため、組織全体で意識を共有していく必要があります。
 3つ目は「支援の専門性」です。非言語のサインを読み取るアセスメント力や地域の関係機関とつながるネットワークが必要となります。
出縄さん 自閉症の※東田直樹さんのように、一見すると、跳びはねたり、不思議な動作を繰り返されたりするのですが、キーボードや文字盤を使うことで非常に豊かな思考や内面を表現される方がいます。言葉が出ないのは「考えていない」のではなく「脳の機能障害により表現(出力)ができない状態にある」という理解が基本になります。
冨岡さん 現場の支援員は「この料理を出した時は残すから嫌いなんだな」「この音楽を聴くと笑顔になるから好きなんだな」といったことを日々観察しています。その個人の気づきや感覚を記録し、チームで共有しながら、誰でも支援に生かせる客観的な情報にしていくことが大切です。

―意思決定支援が現場に定着するために必要なことは?
冨岡さん 日々の実践を事例検討や発表会といった形で言語化し、外部からの助言(スーパービジョン)を受けながら振り返りを続けることです。現場で作る個別支援計画や振り返りシートは、単なる必要書類ではなく、ご本人の「自分史」であり、ともに歩む支援者自身の「成長の記録」でもあります。利用者とともに変化し成長していけることがこの仕事の大きなやりがいにつながっていくと思います。

〈写真〉
※ 東田直樹さん
自閉症当事者・作家・詩人・絵本作家。言葉での会話は困難だが、文字盤の指し示し(ポインティング)やパソコン入力を通じて文章を紡ぐ。
(令和元年度第50回関東地区知的障害福祉関係職員研究大会・神奈川大会にて撮影)
〈写真終わり〉

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自分らしく地域で暮らすために
―地域の中で暮らしていくためにはどんなことが必要なのでしょうか。
出縄さん 事業所や利用者は消費者ですから、地元の商店街やお弁当屋さん、コンビニなどを積極的に利用して、地域のお店にとっての「お得意様」になることです。また、地域の清掃や行事、農業などに参加して顔の見える関係を作ることです。障がいのある当事者が持つ純粋な笑顔や素直なパワーは、ギスギスしがちな現代社会をやわらげてつなげる「クッション」と「接着剤」のような役割を果たしてくれます。当事者の方が街の中にいて、あいさつを交わすような日常ができることで、地域社会の側にも自然と寛容さが育まれて「福祉のまちづくり」につながっていくのだと思います。

―「地域移行」についてはどのようにお考えでしょうか。
出縄さん 「施設からグループホーム等の暮らしに移行することが一律に正しくゴールである」という一方向の進め方には疑問を感じています。経験のない利用者に「どこに住みたいか」と尋ねても決めることは難しい。グループホームに入っても、相性が悪かったり社会との接点がなかったりすれば、むしろ孤立してしまうことになります。私が経験上重要だと考えるのは、ライフサイクルの中で、施設も含めてさまざまな暮らしの形を双方向に選択できる「循環型モデル」です。
 グループホームや一人暮らしに挑戦し、疲れた時や健康問題があれば一度施設に戻って体調を整え、また望む暮らしを選択する。戻れる場所、仲間がいる場所がたくさんある安心感は、本当の意味での選択肢のある意思決定支援を後押しするものだと考えています。

〈表組み〉
権利条約や意思決定支援の動き
1994年→●あおぞらプラン策定
1999年→●あおぞら宣言 利用者の権利宣言
2006年→●国連総会で「障害者権利条約」採択 世界中の障害者団体が起草会合に同席・発言「私たちのことを、私たち抜きで決めないで(Nothing About Us Without Us)」
2007年→●日本政府が権利条約に署名 外相が権利条約批准のための国内法整備を誓約
2008年→●障害者権利条約が国際的に発効
2011年→●障害者基本法改正に意思決定支援が記載
2013年→●障害者総合支援法施行。条文に意思決定支援が記載
2014年→●日本が障害者権利条約を批准(世界で141番目)
2016年→●津久井やまゆり園事件発生
2017年→●津久井やまゆり園再生基本構想(県)
2022年→●当事者目線の障害福祉推進条例公布(県)
→●国連の日本に対する総括所見(勧告)「成年後見制度を廃止し、意思決定支援を確立せよ」
2023年→●当事者目線条例施行(県)
→●県版意思決定支援ガイドライン策定(県)
2026年→●改正民法成立(成年後見制度の終身制廃止に)
〈表組み終わり〉

―現場の支援者や読者の皆さんに向けたメッセージをお願いします。
冨岡さん 支援者に伝えたいことは「できる・できない」という能力で目の前の人を見るのではなく、まず、その人の意思や存在を尊重して受け入れるということです。最初から完璧を目指す必要はありません。日々の支援の中で、ほんの「1%」でも本人の選択や意向に目を向ける意識を持つこと。その小さな取り組みの積み重ねが、将来の変化につながっていきます。難しいことではありません。「今日は何が食べたい?」「こっちの服がいいのかな」と利用者の思いをくみ取ろうとする自然で温かい人間の関わりそのものなのです。
出縄さん 基本にあるのは、障がいがありながら生きてこられた当事者本人の人生や経験に対する敬意、リスペクトです。健常者と障がい者を区別して捉えるのではなく、誰しもが障がいの有無にかかわらず同じグラデーションの中にいて「生活する上でどの程度の合理的配慮が必要か」の違いに過ぎないという認識に立つことです。
 現代社会は他人のミスや異質な存在に対して不寛容でギスギスしています。しかし、他人と比べず、お互いの違いや弱さを認め合い、寛容に許し合える社会を作っていくこと。制度やルールといった形式に満足せず、常に「本人がどう考え、納得して生きようとしているか」、本人主体の視点に立ち返り、隣で支え続けていくことが大切であり、支援者も「ともに生きる」ことで心の成長を得られるものだと思っています。

おわりに
 「やまゆりの日」10年を迎え、お二人に意思決定支援の現在地を尋ねる中で見えてきたことは、効率や管理を優先しがちな現代社会における「人間の尊厳」への原点回帰でした。
 意思決定支援は、日々の暮らしの小さな思いや選択に寄り添い、ご本人の意思や存在に敬意を持って関わる営みです。お二人からは、言葉にできない思いをくみ取ることを通して、支援者として成長すること、お互いの違いや弱さをありのままに認め合い、寛容な地域社会を築くことなどのお話を伺いましたが、そのことが「ともに生きる社会」につながっていくことを改めて実感したインタビューでした。
 出縄さん、冨岡さん、ありがとうございました。(企画課)

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NEWS&TOPICS
赤い羽根共同募金は今年で80周年を迎えます
(福)神奈川県共同募金会
 今年も10月1日から全国一斉に「赤い羽根・共同募金運動」が始まります。
 戦後間もない昭和22年に〝国民たすけあい運動〟として始まった共同募金は、今年で運動創設80年を迎えます。運動開始当初は、戦後復興の一助として戦災孤児や生活困窮者への支援を重点に配分が行われ、その後、高度経済成長からバブル経済の隆盛と崩壊、近年では新型コロナウイルスの感染拡大によるパンデミックなど、その時々の社会の大きな変化の中においても、共同募金は〝たすけあい〟を基調とする組織活動を展開してまいりました。
 現在、わが国では本格的な少子高齢化や人口減少が進んでいます。また、地域においても、外出を控えて地域で孤立されている方々や、経済的に困窮されている方々、さらに昨今の物価高騰により日常生活に困難をきたしている方々や、ウクライナから避難されている方々など、さまざまな社会的課題が顕在化しています。
 さらに全国各地で激甚化する自然災害の多発などによって、住み慣れた地域で安心して生活していくための環境が脅かされています。
 県共同募金会では、戦後から80年にわたり、さまざまな地域課題に対応してきました。こうした実績を踏まえ「極めて地域性の高い運動」という共同募金の特性を生かし、住民の支え合いと参加によって地域を共に創る「地域共生社会」の実現を目指します。
 令和8年度も、全国共通テーマ「つながりをたやさない社会づくり」のもと、地域福祉の中核を担う社会福祉協議会(以下、社協)をはじめ、福祉分野にとどまらずさまざまな業界と連携し、組織活動を展開してまいります。

〈円グラフ〉
令和8年度 寄付金配分計画
神奈川県の募金目標額は12億円
〈円グラフ終わり〉

地域福祉を推進するさまざまな活動を支援
 県共同募金会では、私たちが暮らす地域の中で、高齢者や障がいのある方への支援活動に加え、生活に困窮されている方々や未来を担う子どもたちを支援するため、企業や社協、NPO等の関係団体と連携した地域福祉を推進するさまざまな活動を支援しています。
 障害者支援施設の送迎用福祉車両の整備をはじめ、子ども食堂やフードパントリーなどによる「食」支援など、昨今の社会情勢下において、経済的困窮や社会的孤立といった生活課題を抱える子どもや家族等を支援する民間の非営利団体を対象に、緊急性の高い支援活動に対して積極的に配分を行っています。
 住み慣れた町で誰もが安心して暮らしていけるよう、令和8年度も引き続き、さまざまな緊急支援事業を展開してまいります。

〈写真3点〉
配分事例
「ミライのたいよう」(横須賀市)不登校の子どもの居場所支援
「みんなの食堂」(座間市)子ども食堂の運営
「(福)弥生会・エンジョイ」(川崎市多摩区)送迎用福祉車両の整備
〈写真3点終わり〉

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企業との協働の推進
 県共同募金会では、県内の企業や法人との継続的な協働体制を築くため、共同募金仕様の自動販売機の設置や商品による寄付、寄付金付き商品の開発などを企画・提案することで「協働パートナー」の拡大に努めてきました。
 令和5年度からは、東洋羽毛首都圏販売株式会社(横浜市旭区)との協働事業として「赤い羽根が結ぶ絆プロジェクト」を始めました。回収された羽毛ふとん1枚につき100円が共同募金を通じて地域福祉に還元されるという、環境と福祉の分野が協働で取り組む社会貢献活動が展開されています。
 また、多くの県民が利用する鉄道各社との協働推進を図り「沿線のまちを良くするしくみ」をコンセプトに、地元意識を喚起した各沿線の地域福祉の向上に努めています。全国に先駆けて始まった鉄道会社との協働事業により、令和8年度もコラボ缶バッジを製作しました。

〈イラスト〉
「赤い羽根が結ぶ絆プロジェクト」チラシ(一部抜粋)
〈イラスト終わり〉

共同募金PR大使に〝イチゴ〟が就任!
 令和8年度の共同募金PR大使に、野毛山動物園(横浜市西区)のレッサーパンダ「イチゴ」が就任します。レッサーパンダは縄張り意識が強く、単独行動を好む一方で、周囲と穏やかに共存する習性があることから、共同募金のテーマ「つながりをたやさない社会づくり」の実現に願いを込めて、PR大使に選定されました。
 同園との協働事業は平成24年度から始まり、今回で15代目の大使となります。

県内プロサッカーチーム等との協働
 平成20年度からは、県内プロサッカーチーム等との協働を開始しました。現在、サッカーJリーグの横浜F・マリノス、川崎フロンターレ、湘南ベルマーレ、女子サッカーのノジマステラ神奈川相模原等が協働パートナーとなり、赤い羽根募金を応援しています。
 各チームの公式戦会場では、赤い羽根とのコラボグッズ(ピンバッジ等)を使用したイベント募金を実施します。

〈イラスト〉
令和8年度コラボバッジ
相模鉄道 そうにゃん缶バッジ
野毛山動物園 共同募金PR大使のレッサーパンダ「イチゴ」

各スポーツチーム
横浜F・マリノス
川崎フロンターレ
湘南ベルマーレ
〈イラスト終わり〉

共同募金運動80周年は2カ年で展開します
 共同募金運動は、令和8年度で80回目の節目を迎えます。中央共同募金会では、令和8・9年度の2カ年を「80周年」と位置付けて、運動開始当初からの社会的役割や現代社会における運動の意義を、都道府県共同募金会とともに広く県民に周知するなど、広報活動を重点に事業を展開していきます。
 県共同募金会では、80周年事業として、児童養護施設等への特別配分の実施をはじめ、SNS等を活用した新たな募金・広報活動を展開してまいりますので、引き続きのご理解とご支援をお願いいたします。

〈QR〉
八十周年
ありがとう。これからも一緒に。

使いみちはこちら「はねっと」
HPはこちら
〈QR終わり〉

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県社協のひろば
介護家族に寄り添う支援
(公社)認知症の人と家族の会神奈川県支部との協働事業 近年、単身高齢者の増加や認知症への関心が高まり、関係制度や施策の整備が進んでいます。しかし、関心の多くは予防策に寄せられやすく、認知症の人とその家族が自分らしく暮らすための病気に対する正しい理解や社会参加の機会等は、十分とは言えない現状です。
 そこで本会では、令和7年度から、認知症の人とその家族が孤立せず、安心して地域で暮らせるよう、相談支援や交流、理解を広げる活動を行っている(公社)認知症の人と家族の会神奈川県支部(以下、家族の会)との協働事業に取り組んでいます。

家族支援プログラムの実施
 家族の会では、16年前より愛知県支部のマニュアルを基に、初期から中期の認知症の人を在宅で介護する家族を対象に、介護の悩みを分かち合いながら認知症への理解や日頃の関わり方を学ぶ全6回(月1回)の「家族支援プログラム」を実施しています。昨年度からは、本会との協働事業として、対象を会員限定から公募へと広げ、県内のより多くの介護者を支援しています。

安心して話せる場づくり
 認知症の初期から中期の段階は、ご本人も家族も認知症の受け入れに葛藤が生じやすい時期と言われています。特に家族は、ご本人の変化に戸惑いを感じ、感情のコントロールが難しくなる等、身体的・精神的な負担が増大します。こうした戸惑いを解消するために、家族の会では、講義と交流を軸にしたプログラムを展開しています。
 講義では、医療や介護保険制度等、介護の段階に応じた知識を学べます。問題が顕在化する前から見通しを持つことで、いざという時にも冷静に対応できるような内容にしています。
 交流では、少人数のグループに分かれ、参加者同士が自由に話せる雰囲気を大事にしています。家族の会世話人の小林さんは「介護家族がゆえに、身内に対する負の感情を吐き出すことにためらいを感じる人も多い」と言います。これは、家族の会が45年以上にわたる活動で培ってきた知見と、家族の会が昨年度行った調査結果(グラフ)からも見て取れます。グラフを見ると、プログラム実施前後で負の感情が増えているため、一見ネガティブな結果に思えるかもしれません。しかし、回数を重ねるごとに参加者が打ち解け合い、自身の心の状態を自然なことだと捉え、本音を語れるようになった
〝変化の表れ〟と見ることができます。

〈棒グラフ〉
グラフ「家族支援プログラム」
実施前後の介護家族の心の状態について(複数回答)
(上位5つまで掲載)
〈棒グラフ終わり〉

プログラム終了後も介護家族に寄り添い続ける
 認知症のあるご本人への介護は時に20年に及ぶこともあります。そのため、全6回のプログラム修了者を対象に、本会地域課がセルフヘルプ・グループ等を対象に貸し出している相談室を利用したOB会を開催しています。参加者による自主運営を基本とし、少人数であっても継続することを大切にしています。
 小林さんは「介護家族が理想論にとらわれず、現状を受け止める姿勢を大切にしたい」と言います。働き方や介護観が多様化する時代だからこそ、特定の価値観を押し付けず、それぞれの家族に寄り添う支援を心がけています。
 本会では、今後も家族の会とともに、同じ立場の仲間と気持ちを共有できる場づくりや認知症への正しい理解・普及活動を通して、認知症の人と家族が住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられる取り組みを進めてまいります。(地域課)

〈囲み〉
調査報告書「介護家族に関するアンケート調査」の全文は、冊子化しています。ご希望の方は、家族の会へご連絡ください。 
TEL 045-548-8061(月・水・金10時~16時)
〈囲み終わり〉

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〈全面広告〉

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ありがとうございました!
寄附御礼
寄附の受付はこちら→かながわボランティアセンターHP
匿名含め、合計6件148,950円
●ともしび基金/古口玲斗、齋藤岳志
●交通遺児等援護基金/(株)エスホケン
●子ども福祉基金/脇隆志、(株)エスホケン
●寄附物品/(公財)報知社会福祉事業団
●ライフサポート事業〈寄附物品〉/(N)セカンドハーベスト・ジャパン
(敬称省略)

News
\介護の現場を元気に!/
介護助手普及促進HP開設!
 介護助手を導入した県内施設へのインタビュー動画や、仕事内容・魅力をまとめたガイドブック『介護助手のお仕事を知る冊子』など、介護助手にまつわるさまざまな情報を公開中!
ぜひチェックしてみてください

News
熊本県宇土市社会福祉協議会
災害ボランティアセンター応援職員派遣
 令和8年7月からの栃木・群馬豪雨、熊本地震、千葉豪雨、石川・富山豪雨、福井豪雨に際し、被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
 関東Bブロックの県・指定都市11社協の構成で、県内社協からも応援職員の派遣を行っています。(8月22日~10月17日本県4クール・24名派遣予定)
本会HP・災害関連情報

Info
福祉の仕事に就きたい方、福祉の仕事に興味・関心がある方はぜひご参加ください!
令和8年度第2回福祉のしごとフェア
①福祉のしごと就職支援ガイダンス(事前申込制)
②福祉施設等就職相談会
●日時 令和8年10月23日(金)①11:30~13:00 ②13:00~16:00(入場は15:30まで)
●会場 横浜ベイシェラトンホテル 

福祉の仕事 就職相談会 in 藤沢
①福祉のしごと就職支援ガイダンス(事前申込制)
②福祉施設等就職相談会
●日時 令和8年11月5日(木)①12:40~14:00 ②14:00~16:00
●会場 藤沢商工会館ミナパーク

福祉タイムスNo.898(2026.9.15発行)
「福祉タイムズ」は、赤い羽根共同募金の配分を受けて発行しています
編集・発行/社会福祉法人神奈川県社会福祉協議会
〒221-0825 横浜市神奈川区反町3-17-2 TEL 045-534-3866
印刷/株式会社神奈川機関紙印刷所


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